■「今後AIタレントを起用し続けるのか」伊藤園の回答は
逆にいえば、AIタレントに文脈と知名度を持たせられれば「CMタレント」として成立するということか。
「そうですね。企業がAIタレントをオリジナルキャラクターとして“AI広報”みたいにずっと使い続けるか、ノンタレとして特に意味なく使うかのどちらかに分かれることになると思います。
ただ、基本的には知名度と文脈がない人をCMに使う理由はまったくない。だから、ノンタレの代わりにはなるかもしれませんが、タレントの代わりにはならないと思います」(前出の三浦氏)
前出の伊藤園広報担当者も、今後起用し続けるのかという問いに対して「また(CM起用に)最適と考えられたら」と回答した。技術の進化が加速度的なAI界。タレントに置き換わることはなくても、一つのジャンルが確立しつつあることは確かか。
三浦崇宏
The Breakthrough Company GO 代表 PR/CreativeDirector
2007年博報堂入社、マーケティング・PR・クリエイティブの3領域を経験、TBWA\HAKUHODOを経て2017年独立。「表現をつくるのではなく、現象を起こすのが仕事」が信条。Cannes Lions、PRアワードグランプリ、ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSグランプリ / 総務大臣賞など受賞多数。
著書『言語化力(言葉にできれば人生は変わる)』(SB クリエイティブ)が Amazonのビジ ネス書ランキングで1位に。『超 クリエイティブ 発想 × 実装で現実を動かす』(文藝春秋)。ほか著書は5冊。東京大学、早稲田大学、 筑波大学などで講師実績あり。THE CREATIVE ACADEMY主催。