9月末、兵庫県警察が公式X(ツイッター)で、かつて高速道路交通警察隊(高速隊)で活躍したというパトカーを紹介。2000年代初期、「ほかのパトカーと比べて、とにかく速く、どんな違反車両にも追いつけた」という当時の隊員による回想とともに写真が投稿されると、大きな注目が集まった。
このパトカーは00年に発売された「スカイラインGF-ER34」。01年から07年まで、高速隊において交通指導取り締まりなどで活躍したという。直線的なボディに2つの丸いテールライトが印象的なパトカーの写真には、X上でも《反則レベルにかっこいい》《本当に素晴らしい車でした》など、車好きからの称賛が続出した。
初代スカイラインは1957年4月に登場。GF-ER34は10代目に当たるが、パトカーとして優れていたポイントはどこなのか。レーシングドライバーで自動車評論家の松田秀士氏に解説してもらった。
「当時のセダンのなかでも、スカイラインは非常にパワーがあって速かったんですよね。GFーER34も直列6気筒エンジンで、2L、2.5L、2.5Lターボといったラインナップ。簡単に言えばすごくエンジンパワーがあって、高速道路でもスピードが出て。ポイントはFR(フロントエンジン・リアドライブ)という後輪駆動であることです」
車の駆動方式の主流はFF(フロントエンジン・フロントドライブ)とFR。現在一般車に普及しているのはFFで、エンジンの動力を後輪に伝えなくてよいため室内空間を広くしやすく、軽量化が可能なため、軽自動車からミニバンまで広く取り入れられている。