■ポイントは「親近感」
――単なるレシピ情報から、発想を転換したんですね。
みか:そうです。そこで、自分の不器用なところや、失敗しちゃったような“リアル”を全部見せていいかなと。表情も作り過ぎない。だって普通料理する時って、案外真顔じゃないですか(笑)? いかに料理に親近感を持ってもらえるかがポイントなのかなと思って、力を抜く部分をとても大事にしています。
とはいえ発信するコンテンツなので、もちろん意識する部分もあります。細かいところで言うと、着る服は食材を引き立たせるような色合いや、料理のイメージに合わせたものをチョイスしたり。
たとえば“韓国風アメリカンドッグ”と言われるチーズハットグだったら、少しアメリカンな雰囲気を出したいのでポップな色のTシャツを合わせようかなといった感じです。全体の雰囲気を考えることで、作ってもいいし、見ているだけでもいい動画になれたらと。
――反響はどうですか。
みか:見てくれる人は増えました! でも、そうやってエンタメ性に寄せると、今度は「雑」とか「時間がないときにこんなことしないだろ」といったツッコミをもらうこともあって、傷ついたことも……。
でもリアルの人間関係なら直接は攻撃してこないし、嫌いだったら喋らなければいいだけの話。SNSだからこそ言えるんだろうけど、顔も知らない人に攻撃されても、気にする必要はないんだなと思えるようになりましたね。
――SNSで発信することによって、考え方への影響もありましたか。
みか:ありました。人の気持ちや、みんなが求めているものは何だろうと考えるようになりました。
コロナ禍がきっかけでしたが、ずっと動画を投稿してきて、自分が“やりがい”をどこで感じるのかということに気づけたのは結構大きいかもしれないです。自分が発信したものが喜んでもらえたり、「元気になれました、明日も頑張れそうです」といったコメントをもらうとやっぱりすごく嬉しい。そういうふうに思ってもらえるように、これからも活動していけたらなと思っています。
恩師の一言によって動画作りの発想を変えたみかさん。今後はどんな動画を投稿して見せてくれるのだろうか。