■「スタート地点が低いがゆえの幸せとかあるんだろうな」
西堀 それで笑ったのは、製氷機使ったことなかったから、氷が出せないんだよ、松崎が。トレーから出すの苦戦してて、「ひねるんだよ」って教えたら、「出せた！」って喜んでるのよ（笑）。
スタート地点が低いがゆえの幸せとかあるんだろうな。洗濯機はないんだよな？
松崎 ないです。
西堀 じゃあ、洗濯機も昭和初期みたいな型でもうれしいんだろうな（笑）。でもさ、それで言うと、３０万円もらっちゃうと、もっと上の生活がしたくなっちゃうんじゃないかな。
松崎 う～ん……。
西堀 だってさ、冷蔵庫にもう慣れてるだろ？
松崎 慣れてきましたね……。
西堀 ちょっと不満も？
松崎 大きいお肉のパックが入りづらかったり……。
西堀 おいおい、買ったばかりのころはビールが冷えてるだけで感動してたじゃないか！ なんだよ大きい肉って！ じゃあ、もう大きい冷蔵庫が欲しくなってる？
松崎 欲しい……。
西堀 知らないっていうのは、大事なのかもな……。でも何にしたって、売れるための努力はしてないし、どっしり生きてるよ、おまえは。いや、今日話しててお前は松崎じゃなくて、「待つ崎」だな（笑）。
松崎 まさしくそうかも（笑）。
西堀 お前はそのまんまでいいよ、楽しそうだし。よし、帰ろう！
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彼らが罹った「芸人という病」――“芸人でいたい男たち”の日々は続いていく――。
芸人という病（双葉社）
西堀亮（マシンガンズ）
２０２３年９月２１日 発売
