■危険性はフグの毒級だった

 この事態を受け、厚生労働省は11月16日までにリコール対象事案としてサイトに情報を掲載。『デザインフェスタ』で販売された約3000個のマフィンを回収対象とした。

「回収理由は“一部商品について糸を引き、納豆のような匂いがするとの申し出や、食べた後に体調不良があったとの連絡があったため”とのこと。健康への危険性の程度は“CLASS I”に分類されています。これはフグの毒や毒キノコなどと同レベルで最も危険度が高いクラスです」(前出の食品事情に詳しいライター)

 一口かじるだけで、危険を招きかねないマフィン。その裏で現在、スポットライトを当てられているクリスマス菓子があるという。

「シュトーレンです。ヨーロッパではかなりメジャーなクリスマス時期のお菓子で、近年じわじわと日本でも広がりつつありますね」(前同)

 シュトーレンとは1329年にドイツで生まれたクリスマス用のパンで、12月初頭からクリスマスの期間に食べられている。

「このたび食中毒を引き起こしたマフィンは、砂糖の使用量が少ない、オーガニックなパンであることが売りでした。シュトーレンはその真逆。砂糖とラム酒、バターを大量に使っていて、玄関先などに置いても腐らないような工夫がされているんです」(同)

《シュトーレンがなぜ日持ちするのかと、このデザインフェスタのマフィンが速攻腐った理由がちょっとわかった気がした》
《マフィンのトレンドで砂糖が多いと防腐剤になり、シュトーレンはその際たるものと知れ渡った》

 と、SNS上でも両者を比較する声が上がっている。