コミックマーケット(通称「コミケ」)準備会が11月21日、「コミックマーケット」が日本赤十字社から金色有功章を受章したことを発表した。

「コミケは1997年から東京都赤十字センターに協力し、会場である東京ビッグサイトにて献血場所を提供してきました。2011年からは応援イベントとして、出展企業の協力によりポスター等のグッズプレゼント企画をスタート。

 コロナ禍の20年は、コミケ開催を見送りながらも献血応援イベントは行った。長年の活動が評価された形での受章に準備会も”受章の喜びはこれまでご協力いただいた参加者の皆さんと分かち合いたい”とのコメントを出しています」(長年のコミケ参加者)

 今回の受章は、26年にも及ぶコミケの功労が日本赤十字社より感謝されたことを意味する。ネット上では参加者から喜びの声も起きている。

「X(旧ツイッター)では、“コミケ=オタクがこうして受章したのは誇るべき事よね”と、喜ぶ声があるいっぽう、過去にネット上で話題になった、“オタクの血”論争を思い出す声も散見されました」(前同)

※画像は「コミックマーケット準備会」の公式X『@comiketofficial』より

《オタクの血》論争とは何か。ネット上の炎上や論争を長年見続けてきたネットニュース編集者・中川淳一郎氏が解説する。

「”オタクの血”の語源を辿れば、あるXユーザーが19年10月に

“日本に気持ち悪いオタクが増えてるのって、オタクの血=毒を輸血されてる人が増えてるからじゃないの? オタクの血は輸血された人の子供にも感染する。”

 と投稿したポストがあります。これが22年8月にXのまとめサイトに取り上げられたことで、ネット上に”オタクの血”というワードが一気に広まりました。

 この後から“オタクの血”が献血の予測キーワードに入るようになってしまいました」

 実際、11年以来コミケで献血を行なう人は、限定ポスター等のグッズプレゼントがあるため、それ狙いのファンが多いからなのだが――。

「19年10月には、アニメ『宇崎ちゃんは遊びたい』との献血コラボポスターについて、あるアメリカ人がXに取り上げ、場外論争が巻き起こったこともあります。宇崎ちゃんの胸が強調されていることが、献血を呼びかけるものとしては不適切ではと問題視され、“無神経”“公共空間で環境型セクハラしてるようなもの”などと批判する人たちが現れたのです」(前同)