■深澤辰哉がようやく覚醒

『それスノ』での深澤は、基本が受け身である“いじられ役”だったため、ほかのメンバーに比べ一般視聴者へのアピールが弱かった。しかし今回の放送は“お金大好き”なクズキャラを強調していたため、驚くほど分かりやすくなっていた。『それスノ』が一般視聴者を巻き込んで国民的番組になるためのピースが、ようやくそろった印象だ。

 Snow Manファンだけでなく、一般視聴者の支持を得るには、メンバーそれぞれのキャラが分かりやすいのが重要だ。目黒はガチ恋イケメン、ラウールならモデル、宮舘は貴族と料理、佐久間はアニメなど、8人まではキャラがはっきりしていたが、“いじられ役”の深澤だけは伝わりにくかった。

■今後の『それスノ』の展望は?

  唯一の弱点と言える深澤のキャラがはっきりしたため、今まではファン向けのアイドルバラエティという色が強かった『それスノ』が、今回の放送でひと皮むけた感じがする。メンバーそれぞれのキャラを活かしたレギュラー企画に加え、9人が一丸となって挑戦する特番企画があれば、TBSの看板番組に成長することも夢ではないだろう。

 次回12月8日放送回は2時間スペシャルで、Snow ManがLDHとバラエティ初共演し、ガチダンスバトルを繰り広げる。違う芸能プロダクションのダンスグループとの共演を避けてきた“ジャニーズ勢”としては、画期的な内容といえる。歴史を動かした『それスノ』と9人の、今後の挑戦に期待したい。(芸能ライター/坂上五郎)