■『アトムの童』の悪夢が再び?
「よくできていましたが、正直、手遅れだったんでしょう。奇抜なくすぐり、闇医者などの厨二病的設定を嫌った視聴者はすでに離脱。ツイッターでもリアタイ投稿する人も減って過疎状態。前作に続いて、若者層を取り込もうとしたんでしょうが、残念ながら二作続けての失敗となりそうです」(ドラマライター・板橋六郎)
『半沢直樹』などのリアルな企業ドラマがお家芸だった日曜劇場は、40代以上の男性を中心に手堅い人気を誇っていたが、前作の『アトムの童』では山崎賢人(28)を主役に起用するなど、若者層へのアピールを模索していた。しかし、その狙いは外れ、全話平均で8.9%と惨敗してしまう。サッカーワールドカップの時期と重なった不幸はあるが、残念ながら新たな動きとはならなかった。
それに続けての『Get Ready』だったのだが、この様子では雲行きは怪しそうだ。ちなみに若者層はTverなどの配信サービスでドラマを楽しむ傾向にあるが、そちらでも『Get Ready』は苦戦していて、登録者数ランキングでは『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)に次ぐ10位となっている。これまでの固定視聴者を失い、新たな視聴者も獲得できていない、絶望的な状態となっているのだ。
はたして、日曜劇場ブランドはこのまま崩壊してしまうのか? 第4話のような見ごたえのある作りを続ければ、巻き返しを図ることはできると思うのだが……。今後に注目したい。