2016年の『R-1ぐらんぷり』で優勝し、ダウンタウン松本人志が企画するAmazonオリジナル番組『ドキュメンタル』をはじめ、数々の番組で活躍する芸人・ハリウッドザコシショウ(49)。

 そんなザコシショウが、またしても破天荒な挑戦を発表した。自腹で放送枠を買い取り、制作費も全額出資。スポンサー・プロデューサー・構成・主役すべて自らが務める特別番組『提供ハリウッドザコシショウ』を、12月30日(土)25:00~25:55、tvk(テレビ神奈川)で放送するのだという。

「めちゃくちゃおもろいのができた!」と鼻息を荒くするザコシショウが、番組の見どころと、自らの芸人人生について大いに語ってくれた。(#1、2のうち2)

■ブレイクのきっかけは「あらびき団」

――ご自身が思うブレイクのきっかけはいつでしょうか?

ハリウッドザコシショウ(以下、ザコシ) 2007年から放送された『あらびき団』(TBS系)に出られたのが大きいです。それまで、ほぼテレビに出ていなくて、番組出演を機に一気に名前が広がったので、本当に感謝しています。

 ただ、あの番組って売れる芸人を作る場所ではないんです。ネタとして成立していないやつが出てきて、東野幸治さんと藤井隆くんがそれに突っ込んで、笑いにするっていうシステムだから。

――なるほど~。

ザコシ でも、あれね、勘違いするんですよ。俺も番組当初から5週連続とか出ていたんですけど、これでもう売れたなって思いましたから。それで、あらびき団でやったネタを、『R-1ぐらんぷり』に出したら1回戦で落ちるし、お笑いライブでも大してウケへんし。そこでようやく、番組MCのツッコミがないと、僕のネタって成立しないんだって気づいて。それから、自分ひとりで完結できるネタをいろいろと考えました。

■“誇張ものまね”は苦肉の策だった

ザコシ 『あらびき団』が地上波で放送終了になって、その半年後、ネット配信限定で復活したんですけど、そのときに地上波でやっていた『キン肉マン』のアシュラマンとか、『古畑任三郎』(フジテレビ系)のキャラ漫談が著作権の関係でできなくなった。

 じゃあ、どうするかっていう時に、当時のライブでやっていた、ものまね30連発ってネタを思い出して、その中から5分くらいの短いものを引っ張ってきたんです。そしたら、それがウケたんです。

――ウケた要因はなんだったのでしょうか?

ザコシ たとえば、号泣謝罪会見で有名だった、元兵庫県議会議員の野々村竜太郎さんのものまねをするなら、フリップにそれを書いて、まずは普通バージョンをやって、そのあとに誇張バージョンをやって。そういうシステムというか、しっかりとフリとオチをつけたのが大きかったんじゃないかな。

 キャラ漫談の時は、はじめから最後まで、ただただ変なキャラをやっていたんので、それよりもお客さんに伝わりやすくなったというか。

――なるほど~。強烈なものまねの数々はどうやって思いつくのですか?

ザコシ 地上波のテレビ番組にも出ているし、インターネットでも出ているっていう人物が1番いいので、それを探します。どっちの層にも関心があるのが大事で、ネットだけだと、テレビ番組で披露しにくかったりするので。

 今年だと、誇張しすぎた「犬系彼女」とか。ライブで若い子にウケたから、テレビ番組のおじさんディレクターに見せたら、“それなんですか?”って言われちゃったり(笑)。

常に全力でボケるザコシショウ