■大河ファンはもう気にしていない?

 道長(柄本)たち兄弟の確執。落馬事故からの母・ちはや(国仲)の惨殺、そして、為時(岸谷)によるその死因の隠蔽指示など、予想以上にドロドロな展開の初回だった。かなり思い切った内容だったが、批判の声が少なかったのが印象的だ。

「大河ドラマで批判されるパターンで多いのが、史実との違いをツッコむ声です。今作は舞台が平安時代ということで、歴史ファンに人気の戦国時代に比べると、史実的に謎になっていることが少なくない。そのためか、自由にやれているうえ、思い切った描写が多い。もはやオリジナル作品なので、ツッコミようがないのかもしれません」(ドラマライター/ヤマカワ)

 ここまでオリジナルだと、従来の大河ファンが離れそうだ。実際、前作『どうする家康』はオリジナル要素が多く、視聴者から総スカンに。X上では、“反省会”のタグが怒りの声で燃え上がっていた。

「『どうする家康』に怒っていたような、従来の大河ファンはもはや見ていないでしょうし、作る側も期待していないのでしょう。切り捨てたと言ってもいいかもしれません。むしろ、振り切っていればいるほど話題になり、新規の視聴者が入ってくる可能性は高い。そこまで計算して、今までにない大河ドラマに踏み切ったのでしょう」(前出、ヤマカワ)

 最近の大河ドラマは史実や人物像の新解釈など、過去作とは違った路線を模索していたが、成功したとは言えない。新しいものを作るには思い切りが必要なようだ。

 韓流歴史ドラマのようにドロドロした、新機軸の大河ドラマになりそうな本作。初回こそ低視聴率となったが、今後、伸びていく可能性は高そうだ。はたして、大河ドラマの革命は成功するだろうか?