■4人とも“怒り”や“絶望”などの表情が目立つ作品ばかり

 今期の永野、二階堂、川栄、比嘉が出演しているドラマで、4人が見せる渋面――。

 永野主演の『君ここ』は主人公の五感が失われていく、非常に重いシナリオ。それに比例して、永野演じる逢原雨は目に涙を浮かべるシーンがあるほか、無理をして作り笑いをしている場面も多く、視聴者からは《泣ける》と好評である。

 二階堂主演の『Eye Love You』の主人公・本宮侑里(二階堂)は「おなかがすくと不機嫌になってしまう」(公式サイトより)キャラ。第1話で眉間にしわを寄せて「お腹がペコペコなんです!」とキレ気味に叫ぶシーンがあるのを筆頭に二階堂の“不機嫌顔”のシーンは多い。二階堂は目力が強いため、かなり“圧”を感じさせる。

※画像は『Eye Love You』の公式X『@eyeloveyou_tbs』より

 川栄主演の『となりのナースエイド』は医療サスペンスのため、主人公で新人ナースエイドの桜庭澪(川栄)が渋い表情を浮かべる場面も多い。縦軸の物語に「半年前に自死した澪の姉・唯(成海璃子/31)は他殺かもしれない」があり、第7話(2月21日放送)では同僚に“裏切者”がいたことも発覚。裏切者の正体にショックを受けた澪が、その場で気を失ってしまう場面もあった。

 最後に、『新空港占拠』のヒロイン・裕子(比嘉)は、物語のメインである「かながわ新空港」の占拠事件と関連して、第1話から終始、命の危機にさらされている。

 第1話から裕子はSixTONESジェシー(27)演じる謎の男・大河に銃を突きつけられ事件に巻き込まれるが、途中から黒幕の指示で動く警察官・綾部(吉田健悟/30)も乱入。ヘッドホンで爆音を聞かされる拷問を受ける。

 紆余曲折あって綾部の魔の手から逃げることはできたが、大河は裕子に恨みがあり殺すつもりだったことが発覚。裕子は第7話(2月24日放送)終盤で大河に首に爆弾を仕掛けられしまい、相変わらず絶望的な状況にいる。当然ながら、演者の比嘉が穏やかな表情を浮かべている場面は全編通してほとんどない。

「4人に共通して言えるのは喜怒哀楽をしっかり表現できる演技派俳優であること。単純にニコニコした笑顔以外も多角的でドラマチックに演じられるからこそ、GP帯の主演やヒロインに抜擢されているわけですからね。

 数字に関しては、比嘉さんの出演作『新空港占拠』が、昨年ヒットした『大病院占拠』(23年1月期)の続編という点も手伝い、コア視聴率が好調。朝ドラ女優の出演作として、一歩リードしている感がありますね」(制作会社関係者)