■「インターネットで大人気」の異名も持つ、中国で人気のブーケとは

 ちなみに「バルーンブーケ」は、もう一つ別の種類のものも流行っているんだとか。

「ネット上で『バルーンブーケ』と検索すると、透明なバルーンの中に造花を入れてブーケに仕立てたものも出てきます。こちらは『フラワーバブル』『バブルブーケ』とも呼ばれているもの。花をバルーンに置き換えた花束バルーンとは違い、くすんだようなピンクなど、今のトレンドの淡いカラーのものが中心。

 こちらも韓国で大人気です。SNSを通じて日本でも話題になっており、バルーン専門店やネットショップなどでも取り扱いが増えています。『バルーンブーケ』と『フラワーバブル』(『バブルブーケ』)両方の種類を扱っているお店も多いですね」(前出の太田氏)

※画像は『HEY BALOON』の公式インスタグラム『@hey_balloongift』より

 こうした「バルーンブーケ」よりもさらに目新しさを意識するならば、「ツイードブーケ」もオススメだと太田氏は語る。

「プリザーブドフラワー(⽣花を特殊な加⼯によって⻑期保存できるようにした花)やソープフラワー(せっけんで作られた造花)で作った花束を、ツイードの布⽣地でラッピングしたものです。こちらは中国発で、ツイードで丸く包んだ花束が《可愛い》《映える》とSNSで拡散され人気を呼ぶや、韓国にまでその人気は飛び火しています。

“ワンホンブーケ”という呼び名もありますが、“ワンホン”は中国語で“インターネットで大人気”という意味なんです。日本でも専門通販店を筆頭に取り扱いが増え始めているので、“これから来る”ブーケと言えるでしょう」

「ツイードブーケ」もまた、“推し活”向きだ。

「基本的にはギフトとして人気のブーケではありますが、ラッピングする生地によってガラリと色が変えられる。当然“推し”のメンバーカラーに合わせたブーケが作りやすいんです。バルーンブーケ同様、お手入れ要らずなのもポイント」(前同)

※画像はワンホンブーケ&ツイードブーケ専門店 『AlleyGift』の公式インスタグラム『@alleygift_shop』より

 世界に一つだけの花束を作ることができるブーケ。今後の花束業界でオンリーワンの存在となれるか。

太田まき子
新潟県出身。大学卒業後、広告会社及びマーケティング会社にて女性向け商材のプロモーション、ファッションカルチャーイベントの企画運営、エンタメ系の広報などを担当。現在はトレンドのマーケティングやリサーチを行う。