鼻がムズムズ、目がかゆい……。今年も、黄色い悪魔がやって来た。

「スギ花粉の飛散が2月下旬から3月下旬に、ヒノキ花粉が3月中旬から4月中旬にピークを迎えます。昨夏の猛暑の影響で、今年の花粉飛散量は、東北北部、シラカバ花粉の北海道などで、昨年比2倍の見通しです」(全国紙社会部記者)

 一番の対策は医師に相談することだが、症状が軽い人は市販薬を活用してしのぐという手もある。そこで有識者に、オススメの花粉症市販薬を聞いてみた。

 まずは、内服薬から紹介。『茅ヶ崎内科と呼吸のクリニック』(神奈川県)の院長で、アレルギー専門医の浅井偉信氏はこう言う。

「近年の主流は、抗ヒスタミン薬です。アレルギー症状の原因になるヒスタミンが細胞にくっつくのをブロックすることで、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどの症状を抑えてくれます」

 頼もしい薬だが、欠点もある。浅井氏が続ける。

「ヒスタミンは、脳の覚醒や集中力アップに必要な物質なので、抗ヒスタミン薬を飲むことで眠気などの副作用が生じます。この副作用を抑えたものが第2世代、それ以前から販売されていたものが第1世代と呼ばれています」

 状況に応じて使い分けをしたいところ。『株式会社なかいまち薬局』(神奈川県)代表で、薬剤師の漆畑俊哉氏が言う。

「第2世代の抗ヒスタミン薬『アレグラFX』(久光製薬)は、効き目がマイルドなのが特徴。花粉症シーズンの約2週間前から継続して飲むと、より効果的です。一方で、第1世代の『パブロン鼻炎カプセルSα』(大正製薬)は効き目が強く、即効性もあるので、ここぞというときに服用するのがオススメ。ただし、副作用が強く、車の運転はできません」