コロナ禍をきっかけに、広く浸透したリモートワーク。その流れは、就職活動にもおよび、昨今はリモート面接や動画選考といった新しい面接スタイルが増えている。動画を用いた面接は、面接会場のコストや面接官の時間を削減できるとあって、採用する側の企業にとっても効率的。効果的に就活生と向き合える場として、3月1日から本格的にスタートした新卒大学生の採用活動の場においても浸透しつつある。

 その一方で、対面での面接とは異なり、間接的に面接官へと自分をアピールしなければならない動画選考に、戸惑いを覚える就活生は多いという。そんな迷える就活生へと向けて、

「人に何かを伝えようとしているのですから、いつもより少し過剰なほうが届きやすくなります」

 と話すのは、動画マーケティングなどを手掛ける株式会社SuneightのCEO・竹内亢一氏。そんな竹内氏は、挑戦者が自身のビジネスアイデアを出資者である虎(社長)の前でPRし、ビジネスへの出資金を募る人気YouTubeチャンネル『令和の虎CHANNEL』を手掛け、自身も虎役の1人として出演している。

 竹内氏はそんなチャンネル登録者数110万人超えの人気YouTubeチャンネルを運営しながら、2月には「どうすれば知名度が上がるのか?」「何をすればSNSで目立てるのか?」について著した『知名度の上げ方』(クロスメディア・パブリッシング)を上梓した、いわば動画のプロだ。

 竹内氏曰く、動画面接の際に合否のカギを握ることになるもののひとつに「テンション」があるという。

「たとえば声量。動画を撮るときは、いつもよりも1.5倍のテンションで話すようにしてみる。カメラに向かって話しているとき、自分の中ではこれくらいで大丈夫だろうと思っていても、実際に聞き直すと、ほとんどの人が7割程度のテンションにまで下がっていることが多いんですね。

 1.2倍のテンションで、いつも通り。1.3倍でいつもより若干テンションが高いくらい。そのため、動画を撮る際は、1.5倍のテンションや声量がちょうどいい」(前同)