首都・東京を真冬並みの寒さが襲い、季節外れの雪が舞い降りたのは3月8日のことである。

 ワイドショースタッフが語る。

「23区内で計測された積雪は1センチほど。そのため、幸い都内の交通網で大混雑までは起きませんでした。しかし、立川駅と奥多摩駅を結ぶ一部の路線で運行休止となるなどダイヤに乱れは生じましたね」

 鉄道と並び、首都の物流や交通網の要である首都高も悪天候の前々日である6日から、車を運転する利用者向けに注意喚起。「冬用タイヤの装着やタイヤ滑り止め装置の携行」を呼びかけたうえで、「積雪・凍結時にはスタックの危険性があるため、ノーマルタイヤでの走行は絶対におやめください」とX(旧ツイッター)上で利用者に警告した。

※画像は「道路交通情報@首都高」の公式X(旧ツイッター)『@shutoko_traffic』より

 当日も路面の雪を溶かすため、ダンプトラックを集団で走らせるなどの対策を実行。1センチの積雪に厳戒態勢で挑んだのである。首都・東京が僅かばかりの雪で右往左往するのに対し、1日で80センチ以上の雪が降り積もることも珍しくない北海道で、雪による交通網への影響がさほど生じないのはなぜなのか。

 JR北海道広報部の担当者にその理由を聞いた。

「ズバリ言ってしまえば、予算の差です。当社でも冬の安全対策に年間60億円以上の予算をかけています」

 83454平方キロメートルもの広さを誇る北海道。そこに降り積もる雪を跳ね除け、交通網の安全を確保するのは並大抵のことではない。現にJR北海道では冬季期間、駅間及び駅構内の除雪作業にあたる排雪列車は13両、除雪機械は128台にも及ぶそうだ。しかし、すべての除雪作業が機械の活用だけで済むわけではないという。

「たとえば、列車の進路を切り替えるポイント。線路上にあるこの部分が切り替わらなくなれば、列車の駅への進入、進出にも困難が生じます。また、多くの機器がある部分ですから、手作業により雪を取り除く。JR北海道ではこういった作業に冬季間、1日あたり1100人規模であたっています」(前同)