■「建築」と「土木」は混同されがち

  世間では「建築」と「土木」が混同して認識されることがよくあるが、異なる領域だという。

「建築は人に近い領域であるため認知度は相対的に高いと言えますが、土木は意識しにくいインフラの領域であるために認知度は低い状況です。

 混同してしまうと、“橋を設計したい高校生が建築学科を受験してしまう”などもありえるため、この混同がドラマの設定に持ち込まれることは、少々まずい状況だと受け取られるわけです」(八馬氏、以下同)

  ドラマの制作サイドが「設計者」に表現を変更したことは、

「建築物を設計する人も、橋を設計する人も『設計者』――資格ではなく立場を示しているので良いと思いますが、『技術者』の方がより自然ですね」

 とのことだ。

※画像は『Believe』の公式X『@believe_tvasahi』より

 そんな八馬氏は、4月ドラマ『Believe』の描写に関して《「建設コンサルタント」という立場が全く描かれない可能性があるな》と懸念する旨をポストをしていたのだが、「建設コンサルタント」という職業に関しても、詳しく解説してくれた。

 「土木事業は、設計者と施工者を分離して行うことが基本的な枠組みです。『建設コンサルタント』とは、土木事業に関する調査・計画・設計などを行う事業者です。

 『ゼネコン』とは、設計に基づいて施工などを行う事業者であり、建築も土木もどちらも手がけています。

 世間では設計と施工も混同して認識されることがよくあります。この点について、ドラマの中では混同されることが考えられますが、そこまで詳細に描くことは視聴者の混乱を招くと判断されるかもしれません」

 とのことだった。

 最後に八馬氏は、

「経験的に、土木業界の方々には寛容さがある方が多いように感じています。それゆえ、ドラマ制作の都合で生じる些細な間違いは許容されると思います。

  それよりも、橋梁の設計や建設の描写を通じて、土木事業の姿が世間に伝わることに期待する方が多いと思います」

 と、キムタクの新ドラマへの期待、可能性を語ってくれた。