■瞳の景色で自宅が特定! 防犯専門家が講じている「対策」は

 スマホの位置情報をオフにしておくことは防犯対策を行なう上で、基本中の基本だという。前出の京師さんによれば「SNSへと上げる写真は撮影範囲や映っているもの」にも気をつけたいとのこと。

「周りの風景はもちろん、ビルやお店の看板、電柱に貼られた住所など、その場所を特定できる情報はいくらでも写っています。現に2019年には、瞳の中に映った景色で自宅を特定され、襲われた女性もいたほど。今はスマホのカメラも高解像度ですから、わかりやすい文字情報でなくても、窓やショーウィンドウに映った景色から住所を割り出されることだってあり得ます」(前同)

 その他、投稿写真に何気なく映り込んだ道路上にあるマンホールや部屋の壁紙、飲食店のメニューといったものから、SNS利用者の写真撮影場所が特定されることも。

「自分では、誰かのSNSへの投稿写真を見て場所の特定なんてできなくても、ネット上には詳しい人がたくさんいるのです。自分とネット上の向こうの人が“同じ”感覚でいると思わないことです」(同)

 そんな京師さんもSNSを利用はするが、写真を上げる際のテクニックとして「写真を縮小して、画像をやや粗くし、リアルタイムで上げない」ことが大切だと説く。

「“○○カフェでランチ中”とか、“今ハワイにいる”といったことをリアルタイムであげてしまうと、そこに行けば会えるんだなと思われてもおかしくありません。また、逆に自宅にはいないと宣言しているようなものです。付きまといに“こちらに来てください”、あるいは”泥棒に留守ですよ”って言ってるようなもの。SNSへの投稿はすべて事後報告を推奨します」(同)