■メインは完全に女性陣

「まひろに道長の浮気の相談をするなど、事情を知っている視聴者からすると、目も当てられない展開なのに、倫子が嫌味な女にならない。これは、女優・黒木の力量にほかならないでしょう。明子(瀧内)も、恨みのある兼家を執拗に呪おうとするなど、女性陣の好演が目立った今回。まさに女性の大河ドラマになってきました」(ドラマライター/ヤマカワ)

 ドロドロ系が評判の脚本家・大石静氏が、いよいよ本領を発揮しはじめたようだ。しかし、視聴率が低いのが気になる。このままでは、大コケといわれた松本潤(40)主演の前年作、『どうする家康』の全話平均視聴率の11.2%を下回りそうだがーー。

「そもそも、時代劇ファンが多い男性のウケは狙っていないのでしょう。見てくれれば御の字というのが、おそらく本音。男性に期待していないのなら、この数字は十分、大成功といえるのではないでしょうか」(前同)

 男たちの権力争いを尻目に、女たちのたくましさすら感じられる、かつてない大河といえる『光る君へ』。まひろ/紫式部(吉高)、倫子(黒木)、明子(瀧内)だけでなく、定子(高畑)、ききょう/清少納言(ファーストサマーウイカ/33)らも、女たちのドロドロに加わってきそうな、今後の展開に注目したい。