■STARTO社&日本テレビにとっても重要な番組

 STARTO社にとっても、『あべこべ男子の待つ部屋で』は重要な番組になってくるだろう。スポンサー企業は旧ジャニーズ事務所の新会社の同社を厳しい目で見ているほか、ファン以外の視聴者には、同社在籍タレントを冷ややかな目で見ている人も少なくない。

「佐藤さんと田中さんが活躍し、番組が良い感じで話題になれば、STARTO社のタレントとっても大きなプラスですよね。

 さらに日テレにとっても、ある意味“勝負の番組”になってくるのではないでしょうか。同局には夏の一大イベントで、旧ジャニーズとともに長年歩んできた『24時間テレビ』がありますからね。

 今年は、現実的には旧ジャニーズ、STARTO社のタレントがメインパーソナリティーに起用されることはないと言われていますが、彼らはまだまだ高い人気を誇っています。日テレもSTARTO社も“いずれはまた……”と考えていて、『あべこべ男子の待つ部屋で』は近い将来の『24時間テレビ』も見据えた番組とも考えられる。

 NHKが旧ジャニーズタレントの新規起用を控え、フジテレビも撤収気配のなか、日テレは逆をいっている。『あべこべ男子の待つ部屋で』は“観測気球”のようなもので、今、STARTO社のタレントが世間でどう評価されているのか、を見定めるところもあるのかもしれません」(前出の制作会社関係者)

※画像は『24時間テレビ』の公式X(ツイッター)『@24hourTV』より

 日本テレビの定例社長会見が4月22日、東京・汐留の同局内で行なわれ、石澤顕社長(67)は「社名変更、補償とマネジメントの分離など、こういったポイントについてわかりやすく示してほしいという申し出」をしたと説明。

 STARTO社の福田淳社長(58)が日本テレビを訪れて報告などを行なったとし、「課題の取り組み状況について確認させていただきながら。着実に進んでいるという状況を受けて、制作現場では新規の起用を検討する段階に入ったと認識している。クライアントも含めて個別に適切な判断をしていく」と語った。

 福田博之取締役専務執行役員も「状況の把握とともに先月申し上げた方針に変更はありません。実際に4月以降で新しいキャスティングも進めている」と話した。

「『あべこべ男子の待つ部屋で』は関東ローカルで、土曜14時30分からの30分番組ですから、普通に考えたら大きな期待をされている番組というわけではありません。トークがメインですから、番組予算もそれほどかからないですし。

 全18回とまさにお試し番組ですが、評判が良ければレギュラー化という道も開けてくるでしょう。そして、制作の裏側では田中さん、佐藤さん、そしてSTARTO社、日テレのそれぞれの思惑がある。今後を見据えるなかで、4者にとって非常に重要な30分番組になってくるのではないでしょうか」(前同)

 田中と佐藤がメインとなる『あべこべ男子の待つ部屋で』は、話題の番組になれるだろうか。