2024年もいよいよゴールデンウィーク。今年は全国の観光地で多くの人出が予想されているが、人混みを避け、自宅でゆっくりと過ごしたい人もいるのでは? お出かけ派の人も自宅派の人も、はたまた連休もお仕事を頑張っているあなたにも読んで欲しい、2024年1~4月に配信された本サイトの人気記事をプレイバック。今回はSnowManの事件簿! 

2位 SnowMan宮舘涼太が覚醒 亀梨和也に渡辺翔太…「誰が生き残るのか」旧ジャニーズ勢が冬ドラマで見せた俳優としての可能性

 旧ジャニーズ(SMILE-UP.)勢の出演が目立った、24年1月期の冬ドラマ。最終回を迎えた作品も出始めているが、それぞれの俳優としての可能性をあらためてチェックしたい。

 故・ジャニー喜多川氏の加害問題が2023年3月に社会問題化し始め、同年9月以降、旧ジャニーズ系タレントのテレビ、CM出演の機会が激減。その影響もあり、その頃にキャスティングが行なわれたと思われる今年の春ドラマは出演するタレントが少なめだが、各局が軟化の姿勢を見せていることもあり、夏ドラマ以降は再び増えてくる可能性がある。

 そこで頭角をあらわすのは誰なのか? 冬ドラマで披露した、俳優としてのポテンシャルから見つけられそうだ。

 期待の筆頭なのはSnow Man宮舘涼太(31)で、小芝風花(27)主演のドラマ『大奥』(フジテレビ系/木曜よる10時)で、第十代将軍・徳川家治(亀梨和也/38)のいとこ・松平定信を演じた。御台所・倫子(小芝)への優しさを見せる一方で、家治の血筋を絶やすため、暗殺の黒幕でもあるという、二面性を演じる難しい役柄だった。

 現代劇に比べ、時代劇は分かりやすい演技を要求されるが、宮舘は本作で見事に応えた。生放送の情報バラエティ番組『ラヴィット!』(TBS系)でも評判だが、その場でどう動けばいいのか、最適解を見つけるのがうまい。貴族キャラなどでバラエティのイメージが強いが、俳優としての将来性も大いにありそうだ。

 また、宮舘が「憧れの人」だと公言している、亀梨和也にも注目だ。『大奥』で演じた徳川家治は、将軍でありながらも出生の秘密を抱えており、自身の子どもを残すことを拒絶していた。しかし、大奥での権力争いに巻き込まれ、愛する御台所・倫子(小芝)を傷つけつつも、側室に子どもを産ませるという、苦悩するシーンが多い役柄。

 亀梨の家治役での抑制された演技は、宮舘と逆で物足りなさを感じた。しかし、逆に言うとそれは亀梨の個性でもある。春ドラマでは、石原さとみ(37)主演のサスペンスラブストーリー『Destiny』(テレビ朝日系)に、主人公の初恋の相手役で出演する。暗いトーンのある今度の役はうまくハマりそうで、亀梨も俳優として十分生き残れるだろう。

 また、『先生さようなら』(日本テレビ系)で連続ドラ初単独主演を果たした、Snow Man・渡辺翔太(31)にも期待したい。本作は、過去と現代の恋が輪廻し交錯する、明るくも切ない学園ラブストーリー。渡辺は、27歳の美術教師・“田邑先生”と、7歳上の国語教師に恋する17歳の高校生・”田邑くん”の二役を演じた。

 本作は演技経験の浅いキャストが多く、演技よりも推しタレントを楽しむための、いわゆるアイドルドラマ。渡辺本人の演技も物足りなかったが、視聴者に何が求められているかを、ちゃんと理解して表現していた。まだプライム枠では力不足だろうが、深夜枠であれば活躍できるだろう。

 冬ドラマでは宮舘涼太が目立っていて、『大奥』のスピンオフ配信ドラマ『大奥~定信の恋~』(FOD)で、単独初主演を飾ることが決定。しかし、宮舘は、亀梨和也、渡辺翔太とともに、俳優である以前に旧ジャニーズタレント。ジャニー氏の騒動以降、他の事務所の男性タレントとの競争が厳しくなっている。俳優として生き残るためには、それぞれの個性を活かすことがポイントになりそうだ。(ドラマライター/ヤマカワ)

(2024年3月22日公開)