■『VIVANT』パターンにはならず

「誰が味方か敵かを明らかにせず、最後のどんでん返しまで引っ張る、昨年7月期の大ヒット作『VIVANT』(TBS系)のパターンを狙ったのでしょうが、怪しいキャラが一気に出てきて、人物の相関関係が分かりにくい。謎の匂わせは、どこで何をどこまで見せるか微妙なさじ加減が必要なんですが、正直、本作は見せすぎたせいで、視聴者が混乱しているみたいですね」(ドラマライター/ヤマカワ)

 話題の豪華キャストも、仇になっている部分があるようだ。

「天海、上川、斎藤、竹内涼真(31)など、共演陣が芸達者のうえにクセが強い。そのため、キムタクの存在感が吹き飛んでしまい、彼がいなくてもドラマが成立すんじゃないかと思うぐらい。そのうえ主人公の目的をはっきり見せていないので、ドラマ自体の求心力に欠けています。本当はキムタクがこれからどうなるのか、ドキドキしながら見てほしいんでしょうが、その狙い通りにいっていないんです」(前同)

 テレビ朝日開局65周年記念作品とかなり力が入っているのだが、ちょっとずつのボタンの掛け違いが、今の状況を呼んでしまったようだ。

 放送開始が4月25日と遅かったため、16日放送回ようやく第4話となる本作。 序盤戦が終わり、徐々に全体像が見えてくるはずだ。今後の怒涛の展開に期待したい。