■昨年は日テレの敏腕若手Pの移籍が話題になったばかり

 錦戸は『ふてほど』の第5話と最終話に重要な役でゲスト出演しているが、磯山氏は錦戸にオファーをかけた理由をこう話していた。

《ちょうど今回はゲストがたくさん出るし、どこかのタイミングで地上波に復帰してもらえたらいいなと思っていた》

 そんな、錦戸人気を再生させた磯山氏がTBSを去る――前出の制作会社関係者は話す。

「“ネトフリにヘッドハンティングされ、引き抜かれたのでは”という声もありますね。潤沢な資本を誇る動画配信メディアの作品がクオリティや話題性でも地上波テレビ局のものを上回るようになりつつある昨今ですが、そのなかでもネトフリはずば抜けている。

 日テレのエース級でまだ若いプロデューサーもネトフリに“移籍”したことが話題になったばかりで、今、テレビ局は人材流出と引き抜きに頭を悩ませているといいますね」

 日本テレビでは、菅田将暉(31)主演の『3年A組-今から皆さんは、人質です-』(19年1月期)や松岡茉優(29)主演の『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』(23年9月期)のプロデューサーでドラマ部門の若手エースだったF氏がネトフリへ移籍している。

※画像は『最高の教師』の公式X『@saikyo_ntv』より

「転職は個人の自由ですが、Fさんの日テレ退所話が浮上したのは『最高の教師』が放送中のことだったため、業界内では異例の出来事として話題になっていました。

 Fさんは『最高の教師』に最終回までしっかり携わっていましたが、同ドラマ最終回直後すぐに日テレを辞めているので、やはり放送中の時点で話は動いていたということですね」(前同)

 F氏は2009年に日テレに入社し、3年目の2011年7月に濱田岳(35)主演の連続ドラマ『ピースボート―Piece Vote―』で同局史上最年少プロデューサーに抜擢された敏腕。

「有能な人材だけに、F氏の移籍はネトフリの引き抜きだろうと言われていましたが、今度はベテランで、民放でもドラマのクオリティが高く評価されるTBSのエース・磯山さんまでもがネトフリへ移籍すると。磯山さんの実力ならネトフリでの活躍も間違いないでしょうが、あらためて地上波ドラマにとっては衝撃的な話ですよね……」(前同)

 磯山氏のネトフリ移籍に関して、TBSスパークルの広報担当に問い合わせところ、

「社員のプライベートについて申し上げることはございません」

 ということだった。

 次々と地上波テレビ局から配信大手へと移る一流ドラマプロデューサー。地上波テレビドラマは今、正念場を迎えているのかもしれない――。