■重いドラマに疲れている?

「好調の理由は、安心して見られるということでしょう。1話完結で、最後はめでたしめでたしの勧善懲悪もの。今期は『アンチヒーロー』(TBS系)や『アンメット』(フジテレビ系)、『Destiny』『Believe』(ともにテレビ朝日系)など、重めでミステリー要素の強いドラマが多いので、週末の土曜に深く考えずに見られる本作は貴重です」(ドラマライター/ヤマカワ)

 昨今のドラマは、ネット上での考察の盛り上がりを期待して、ミステリー作品が多くなってきている。その反動もあり、気を抜いて見られる『花咲舞が黙ってない』に流れてくる視聴者は多いのだろう。

「舞(今田)と臨店班でバディを組む相馬健(山本)、叔父として陰で支える花咲健(上川)の存在も大きいです。舞にはX上で《余計なことを言い過ぎる》など、冷静さが足りないという声もありますが、それを2人がうまく補っていて、ドラマに安定感を与えています。こういう安心して見ていられる感は、杏バージョンにはなかった魅力です」(前同)

 ドラマはそろそろ終盤に向かう。東京第一銀行と産業中央銀行という、ライバル銀行同士の合併でひと悶着起きそうだが、敵と思われていた昇仙峡(菊地)も味方になってくれそうな雰囲気になってきた。安定感のある年上サブキャラの存在もあり、最後まで安心して見ていられそうだ。