■『海のはじまり』は凋落の月9を救えるか
池松は、宮藤氏が企画・監督・脚本を務めたDisney+の連続配信ドラマ『季節のない街』(全10話/23年8月配信)に、主演で起用されている。宮藤氏は池松が「連続ドラマに出てる印象があまりなかった」ため「ダメ元」でオファーしたことを今年4月13日の『季節のない街 シナリオ』(KADOKAWA)のトークイベントで明らかにしている。
なお、『季節のない街』は4月6日(5日深夜)から、テレビ東京系『ドラマ25』枠で地上波放送され、6月7日深夜に最終回を迎える。
「池松さんは23年8月末に大手芸能プロダクション・ホリプロを退社していて、現在は個人で活動しています。ですので、もう事務所要因での仕事をこなす必要もなく、“出たい作品”にしか出ないと考えられます。
そんな彼が『海のはじまり』への出演を決めたということは、それだけシナリオや共演者、スタッフに強い魅力を感じたのでしょう。池松さん本人も“『silent』以降、素晴らしい物作りをされるチームがあるといううわさを耳にしていました“とコメントしていますから、『海のはじまり』は放送前から、一流俳優のお墨つき作品、と言えるかもですね」(前出の女性誌編集者)
ついに取り壊しが決まった"街"
— 季節のない街 6月7日(金)第10話放送!深夜24:42 (@kisetsu_tx) May 31, 2024
良太郎(#塚地武雅)とみさお(#前田敦子)は
立退に応じようとせず…
そして迎えた"街"の最終日
半助(#池松壮亮)大暴れ、
六ちゃん(#濱田岳)大暴れ、
かつ子(#三浦透子)大笑い!? #季節のない街🍂
最終回 とうちゃん
6月7日(金)深夜24:42
5分拡大でお届けします🐈🐾 pic.twitter.com/u15NiqgHZZ
池松が『海のはじまり』で演じるのは、主人公(目黒)のかつての恋人・水希が亡くなるまでの7年間、彼女の娘・海も含めて育児やその生活を支え続けてきた図書館の同僚・津野晴明(つの・はるあき)。男性キャストでは目黒演じる月岡夏の次に重要な役だと考えられる。
「同じスタッフが手掛けた『silent』で言えば、鈴鹿央士さん(24)のポジションが近いのかもしれません。3番手の“当て馬枠”的な感じでもありましたが、人格者で、視聴者からも非常に好かれたキャラでした。
さらに言えば、『silent』は篠原涼子さん(50)が、“主人公の相手役・佐倉想(目黒)の母親”役として大御所的なポジションにいましたが、『海のはじまり』では近いポジションーー“元恋人・水希の母親”役として大ベテランの大竹さんが起用されています。
『海のはじまり』のメインヒロインの有村さんは、『silent』の川口さんと年齢も実績も人気も近いと言えそうですが、鈴鹿さんと篠原さんに関しては池松さんと大竹さんの方がキャリアも実績も段違いなのは、誰が見ても明らかですよね。
主演を務める目黒さんも、GP帯連ドラデビュー作だった『silent』が素晴らしかったうえに、その後キャリアを重ね、俳優として成長している。そう考えると、同じスタッフ陣が手掛ける7月クールの『海のはじまり』は、『silent』の一回りグレードアップした作品、“超『silent』”とも言えそうですよね」(芸能プロ関係者)
そんな大期待の連続ドラマ『海のはじまり』は、フジテレビの「月9」枠の救世主として期待されているとも言われている。
「かつての月9はテレビドラマの代名詞のような存在でしたが、現在は、テレビ離れや裏番組の強さもあり、急速に数字を落としている。もちろん、視聴者を惹きつけるクオリティが低下していることも否定はできないでしょう。
今、テレビ各局が最重要視している13~49歳のコア視聴率も振るっておらず、それは現在放送中で、大人気俳優の広瀬アリスさん(29)が主演の『366日』も同じ。5月20日の同ドラマの第7話のコア視聴率は2.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。その前日のTBS日曜劇場の『アンチヒーロー』が4.5%ですので、月9の凋落は火を見るよりも明らかですよね。
そんななかで始まる“超『silent』”である『海のはじまり』。一流出演者、敏腕スタッフ、ヒット脚本家が勢揃いした同ドラマがもしコケたら、今度こそ月9は終わるんじゃないか、なんて声もささやかれています。
ただ、さすがに『海のはじまり』には、心配よりも期待の声のほうが多い。面白い脚本、美しい海の映像、そして一流の共演者たちに囲まれて、より進化した目黒さんの演技が映える――そうした作品になるのではないか、と言われていますね」(前同)
今をときめく目黒が主演する『海のはじまり』が、月9再生の“はじまり”になればいいのだが。