6月3日、月曜夜8時55分――この日のTBS特番は、放送前から大きな注目を集めていた。

「少し前まで日本テレビ系列で放送、中京テレビが制作していたバラエティ番組『それって!?実際どうなの課』(水曜日夜11時59分~)と出演者もタイトルも内容もそっくりな『巷のウワサ大検証!それって実際どうなの会』が、TBSで放送されたんですよね」(制作会社プロデューサー)

『どうなの課』は2019年4月から今年3月末まで5年間続いた、俳優・生瀬勝久(63)がMCの深夜バラエティ番組。博多華丸・大吉博多華丸(54)と博多大吉(53)、森三中大島美幸(44)、女優の森川葵(28)がスタジオレギュラーだった。

『どうなの会』では生瀬と大島が“続投”し、3時のヒロインかなで(31)、福原遥(25)満島真之介(35)がスタジオに出演していたが、セットの雰囲気もテロップも、ほとんど『どうなの課』と同じ。

「番組がほぼそっくりそのまま、系列ではない他局に移籍するなんて、普通は絶対にありえない。

 経緯としては、中京テレビの局員で『どうなの課』を立ち上げた企画兼プロデューサーのAさんに、番組が終わることを知ったTBSの方から“終わるならウチでやりませんか?”と打診があった。番組を大切に思っていたAさんは中京テレビを辞めて、あらためてTBSで『どうなの会』を制作した――という流れだったといいます」(前同)

 番組内でも生瀬がオープニングトーク中に「(何もかも見覚えがありすぎて)ここまでご覧になって、ザワついていると思います」と話したり、企画中に出てきたカレーが豪華なことを「新番組なので“いつもの”カレーとは……(いつもが)いつのことだか分からないが」と、ナレーションが茶化したりと、事実上の同一番組であることをネタにしていた。

※画像は『それって実際どうなの会』の公式X『@dounanokai』より

 Wエンジンチャンカワイ(43)ら芸人が身体を張って世間の俗説を検証したり、合間に「カツサンドは芸者さんが口紅を落とさず食べられるように生み出された日本料理」などためになる雑学クイズを挟む構成も、『どうなの課』時代と全く同じ。

『どうなの課』のファンからは、森川や博多華丸・大吉の不在を残念がる声もあったが、

《どうなの課の時から楽しく見てたけど、どうなの会になっても見よう》
《放送するチャンネルが変わってもキャストの大半が同じでスタッフもほぼ同じだから違和感なく見れたし、やっぱりこの番組面白いなって思った》

 など、好意的な声がX(旧ツイッター)に多く寄せられ、レギュラー化を望む声も多い。

「ただ、一部報道でもありましたが、日テレがTBSに対してお冠だと聞こえてきています。中京テレビの制作の番組とはいえ、首都圏では日テレの電波で放送していた番組で、それが露骨にライバル局であるTBSに移籍して放送に至ったと。これまでの“業界の常識”的にもないことなので、さすがに両局の編成同士のやりとりがあったといいますね。

 ですが、3月末に終わった番組をわずか2か月強でTBSは少しだけ変えて放送したわけで、その時点で多少揉めるのは覚悟の上でしょう。現在、テレビ各局は13歳から49歳のコア視聴率を最重要視していますが、6月3日の『どうなの会』は3.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と及第点以上の成績だった。これでTBSは“継続”すると思われますね」(同)