■キュン全振りの松下洸平が見られそう

「いきなりあらわれたミステリアスな存在という点では『9ボーダー』で演じるコウタロウとかぶりますが、怪しそうに見えて医師だったり、ラストでいきなり日本語を話すなど演出がうまい。さらに、まひろ(吉高)が漢詩が巧みで宋に憧れていたという、これまでの前フリが、2人が接近することを予感させます。さすが、ラブストーリーの名手・大石静氏の脚本だけあります。

 一方、『9ボーダー』のコウタロウは、記憶喪失という謎を抱えたキャラなのに、その人物描写が薄めなこともあって、甘い言葉などの胸キュン要素が空回り気味です。『光る君へ』の周明は、松下と吉高が21年放送のヒット作『最愛』(TBS系)コンビということもあり、かなりの松下洸平沼が出現しそうです」(ドラマライター/ヤマカワ)

 周明が史実に登場しないオリジナルキャラということも強みになりそうだ。

「第9回で役人に殺害されるという、まさかの展開で退場した散楽一座の座員で義賊の直秀(毎熊克哉/37)もオリジナルキャラ。それもあって史実にとらわれない少女漫画のような描写が全開で、多くのファンを悶えさせ、退場後は“直秀ロス”を訴える声があふれていました。松下演じる周明もオリジナルキャラなので、かなり吹っ切れた脚本と演技が期待できそうです」(前同)

 吉高とは『最愛』で、想いを素直に明かせない梨央と大輝の関係が多くのファンを生み、“大ちゃん沼”にハマる人が続出。今回もまひろには想い人の道長(柄本)がいて、素直に想いを伝えられないというところは同じだ。久しぶりの『最愛』コンビに注目したい。