■地上波テレビでの放送の可能性は

 同性同士の恋愛模様を描いた恋愛リアリティー番組『ボーイフレンド』。現に番組の予告編映像にあわせて動画内で流れた音楽は、韓国の2人組インディーズロックバンド・Glen Checkによる音楽。番組の紹介画像も韓国出身のイラストレーターで、インスタグラムのフォロワー数2.9万人のSon Eunkyoungが手がけており、番組には韓国カルチャーの影響が色濃く反映されていることもうかがえる。

※画像はNetflix Japanの公式インスタグラム『@netflixjp』より

 同性同士による恋愛リアリティー番組という切り口、それに最新の流行カルチャーを掛け合わせたことで、攻めた番組作りとなりそうな『ボーイフレンド』。配信ではなく、地上波テレビで同じようなコンテンツ作りを行なうことは難しいのだろうか。

「できると思います。ただしテレビ局の場合、企画を通す管理職がリスクを避けたがる。『ボーイフレンド』がNetflixで成功すれば、同じような番組が地上波でも放送される可能性は十分にあります」(前出の鎮目氏)

 恋愛リアリティー番組において同性同士を物語の主軸に据えるという番組構成も、地上波放送をする上でプラスに作用するそうだ。

「ナショナルクライアントを筆頭に多様性を掲げる企業は少なくありません。さまざまな家族の形やパートナーの関係が認められ始めている世の中で、同性同士の愛を正面から捉える番組作りを恋愛リアリティー番組で行なえば、スポンサー集めに困ることはないでしょう」(前同)

 さまざまな手法、アイデアで制作される恋愛リアリティー番組。新番組『ボーイフレンド』は新たなムーブメントを起こせるか。