放送直前の編集作業や長時間の番組撮影――。連日連夜、長時間労働が続くのはテレビ業界だ。テレビ画面の向こう側で、ヘトヘトになりながら番組制作に勤しむスタッフたち。そんなスタッフたちのエネルギーの源となり、仕事を頑張れるモチベーションアップのアイテムでもあるのが、ロケ現場や撮影現場でスタッフへと手渡されるお弁当、通称・ロケ弁だ。
「6月10日はロケ弁の日として、『第1回 日本ロケ弁大賞』が発表されました。大賞に輝いたのはSnow Manの佐久間大介さん(31)やKinKiKidsの堂本剛さん(45)といった人気タレントも“好き”を公言している、東京・四谷に本店があるオーベルジーヌのビーフカレー(1296円・税込・以下同)でしたね」(スポーツ紙記者)
この結果に「そうなるでしょうね」と、審査結果に納得の表情を浮かべるのは、元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏だ。
「ロケ弁を選ぶ際は、誰を基準にお弁当選びをするのかというのが非常に大事になります。出演者の方を基準にするのか、撮影を行なうカメラマンや照明さんといった“肉体労働”を行なう技術さんを基準にするのか。
カレーを選んでおけば、まず誰からも文句が出ない。“これじゃ足りない”と言う人もいませんし、“カレーは食べられません”なんて人もまずいません。オーベルジーヌのカレーはロケ弁選びの鉄板です」(鎮目氏)
しかし、そうはいっても弁当選び。『日本ロケ弁大賞』が開催されるほど、なぜテレビ業界は、そこまで“弁当”に真剣なのか。
「しょせんは弁当選びでしょ、と皆さんは思うかもしれません。しかし、弁当選びのセンスが悪いと、ご飯の後の時間からカメラマンさんや美術さんの動きが目に見えて落ちるんです。それは暑い中や寒い中、1日中カメラを担いで歩き回るわけですから疲れますよ。テレビ番組制作はチームプレー。スタッフの方に一生懸命働いてもらうためにも、番組プロデューサーは弁当選びにも神経を使います」(前同)