■『アクマゲーム』は原作改編が原因?
同ドラマは、原作・メーブ氏と作画・恵広史氏による同名コミック(講談社)の実写化。99本集めると、この世のすべてを手にすることができるといわれる“悪魔の鍵”をめぐり、主人公・織田照朝(間宮)が命がけの頭脳バトルを繰り広げるサバイバル・エンターテインメント。CGを駆使した究極のバトルが売りだったがーー。
「バトルは緊張感があり、手に汗握る展開が楽しめましたが、いかんせん、人物描写が弱すぎたんです。照朝の仲間である、初(田中樹/28)と、悠季(古川琴音/27)は、中盤までは“ほぼ”いるだけ。バトルの相手も突然あらわれて、気づくとバトルが始まっている。さらに、登場人物の原作からの改変も多く、原作ファンも離れてしまったようです」(前出のドラマライター/ヤマカワ)
終盤には原作者・メーブ氏がXで、第7話に《ちょっと流石に不明なこと、はっきりしないことが増えすぎて、7話は楽しめなかった…》と、最終回直前の第9話に《敵の主張にも一理ある感じがほしかった》などと 、苦言を呈すこともあった。映画化は制作当初から決まっていたようだが、不安しかない。
脚本、演出、演者と、多くの要素が集まって作られるドラマは、ちょっとしたつまづきで全体が破綻してしまうもの。上記3作品ほどではないが、春ドラマは全体的に低調で、全話平均視聴率が2ケタに達しているのは、長谷川博己(47)主演の日曜劇場『アンチヒーロー』(TBS系)だけ(6月14日現在)。夏ドラマに期待したい。