■篠原涼子・バカリズムの『イップス』も爆死

 一方、主人公のキャラがはっきりしているのに爆死したのは、篠原涼子(50)とバカリズム(48)のダブル主演ドラマ『イップス』(フジテレビ系/金曜よる9時)だ。最初に犯人を視聴者に明かしてから謎解きを見せる倒叙ミステリーで、イップスで書けなくなったミステリー作家・黒羽ミコ(篠原)と、イップスで事件が解けなくなったエリート刑事・森野徹(バカリズム)と、面白そうな組み合わせだったがーー。

「篠原とバカリズムのキャラクター作りがしっかりしていて、2人の掛け合いは十分に面白いのですが、倒叙ミステリーの肝となる、トリックがあまりにおそまつなんです。第1話は、2人がバディになっていく会話劇のテンポが良かったのに、トリックへのツッコミが相次ぐことになり、スタートでいきなり、つまづいてしまいました」 (前出のドラマライター/ヤマカワ)

 そんな4月12日放送の第1話は、水風呂でスタンガンを使って殺したのに、自分も感電しなかったのは、電気を通さない純水を入れていたからというトリック。これには、X(旧ツイッター)上で、《何トンもの水を女性一人で運べたのか?》や《長時間、放置していたらホコリなど不純物が入るのでは?》などと、視聴者にツッコまれていた。

「数多くのバラエティで構成を担当している、オークラ氏のオリジナル脚本ということもあり、コメディのりもあって、篠原とバカリズムの会話劇が、ちょっと凝ったコントのようになってしまっていたのも、不調の原因だったのでしょう。5.8%でスタートした平均世帯視聴率は、第9話で3.7%に落ちていて、2人のコンビは良かっただけに残念です」 (前同)

 最後の爆死作品は、日本テレビの“大型プロジェクト”として企画され、準備に丸2年要した、間宮祥太朗(30)主演の連続ドラマ『ACMA:GAME アクマゲーム』(日曜よる10時30分)だ。最終回は平均世帯視聴率が2.9%と大撃沈。それなのに、放送後に映画化(10月25日公開予定)されることが発表されたため、冷ややかな声を浴びている。