今の時代、ドラマ、バラエティ番組などではコンプライアンスを意識した内容があたりまえになってきた。昔から親しまれている童話や昔話などのお話も、コンプラが反映されるようになり、現代の親世代が子どもの頃に聞いてきた話とは、ちょっとずつ変化しているということが話題になる。2018年放送の『ありえへん∞世界』(テレビ東京系)では、昔話の変化に注目。昭和には問題にならなかった表現が“残酷”だと現代風に変化していることが取り上げられた。たとえば『さるかに合戦』は、「戦いという表現が今の時代あまりよくない」と、『さるかにばなし』と改題され、内容もソフトになっていると紹介されていた。時代とともに変化するお話にはさまざまな教訓などが含まれており、子ども心に印象に残った話も多い。そこで今回は、30~40代の男女100人に「大人になってからも好きなお話」について聞いてみた。

 第5位(3.0%)は、『さるかに合戦』『かちかち山』『白雪姫』『赤ずきん』『人魚姫』『アリとキリギリス』の6つが同率で選ばれた。

 冒頭でも触れた『さるかに合戦』は、親ガニが育てた柿を横取りし、親ガニを殺してしまった猿に対して子ガニたちが仇討ちを決意、同じく猿に迷惑をかけられていた栗、蜂、牛糞、臼も仲間に加わり、猿を懲らしめる話だった。

「みんなで力を合わせて敵をやっつけるのが面白い」(31歳/女性/主婦)

「弱くても、みんな集まれば強い相手に勝てるところが良い」(47歳/男性)

「いろんなキャラクターが出てきて、日本版アベンジャーズみたいで楽しい」(33歳/男性/学生・フリーター)

『かちかち山』は、おばあさんを殺したタヌキを懲らしめる話。大切な人を失ったおじいさんの話を聞いた白うさぎが仇を取りにいき、タヌキの背中に火をつけ、タヌキを泥船に乗せて溺れさせるという内容だが、これが“残酷”だと、現在はかなりマイルドに改変されているようだ。

「因果応報な結末が印象的だった」(34歳/男性/総務・人事・事務)

「あまりにも残酷すぎて笑える」(47歳/男性)