■毎日更新のYouTube動画から生み出されるライブネタ

――今回のライブでどんなネタをやるのでしょうか。

 ほぼ新ネタです。毎年そうですけど、誇張モノマネも新ネタやし、企画も新しいのやるし、何ならコントもやるし。

 今はYouTubeを毎日上げてて、「これ傑作だな」と思うやつを練って撮り直して、単独ライブバージョンにするんです。だから、毎日動画撮影をやってないとライブネタも生まれない。 

――今回の福岡イベントでも、昨年末にtvk(テレビ神奈川)で放送されて話題になった番組『提供ハリウッドザコシショウ』の上映会があるということですが、オンエアの反響はどうでしたか?

 反響良かったですよ。リアルタイムで見てて、ツイッター(現X)でどんだけ上がってくるかなって思ってたんです。深夜1時なのに、『提供ハリウッドザコシショウ』のハッシュタグつけて見てる人が結構いるなって思って。深夜1時なのに(笑)。

 tvkが見られない地域の人が「なんでうちの県でやってくれないんだ」って言ってくれたり、わざわざtvkが見られるエリアのビジネスホテルで見ようって人もいました。

――本当にやりたいことを詰め込んだみたいな“ザコシ節”全開でしたね。

 僕はあれが一番好きですけどね。「家族紹介」つって婆さんが出てくるやつ(笑)。『提供ハリウッドザコシショウ』は今年も一応やるつもりなんですけど、他の番組とかの兼ね合いもあって、1時間になるのか30分になるのか考え中です。

――『提供ハリウッドザコシショウ』はテレビのコンプライアンスのギリギリを攻めた番組でしたね。

 そうそうそうそう。またライブではライブのギリギリを攻めていくってことです。

――ライブはライブの、テレビはテレビのコンプラのラインをご自身でしっかり引いているんですね。

 自分のスタンスとしては『向上委員会』も『提供ハリウッドザコシショウ』も一緒。そこはわかりやすいんです。一応、(番組側に)ご提案はして、「それはちょっと行き過ぎだわ」って言われて、「じゃあここまでにしときますか」っていう感じなんで、提案はしますね。

※画像はハリウッドザコシショウの公式X『@zakoshisyoh』より

■テレビのコンプラには「つき合っていくしかない」

――昨今、コンプラがさらに厳しくなってテレビが作りにくくなったと言われますが、どう思いますか?

 作りにくくなりましたよ。本当にいろいろな表現に文句を言ってくるじゃないですか。「あんなのいいじゃん」って思いますけど。

 でもテレビに出なくなったら仕事も回っていかないし、知名度もなくなっちゃうから。知名度があるからこそ営業とかも入ってくるから、そこは昔とはちょっと考え方が変わってきています。

――今のコンプラに対して不満を感じている?

 そりゃありますよ。強くあるけど「つき合っていくしかないか」という感じです。

――やりたいことは『提供ハリウッドザコシショウ』だったり、ライブで?

 そう、冠番組かそうじゃないかによっても違うやろうし。冠番組だったら自分のやりたいことを企画に落とし込んで、その企画の一部がそぐわないんだったらそこはやめる、みたいな。自分のやりたい企画だったら満足できる。

――今年50歳を迎えましたが、野望やさらにやっていきたいことは?

 やっぱり冠番組です。冠番組でやりたいことやりたいですわ。(地元の)静岡の番組だったら一番いいかなと思うんですけど。『しょんないTV』ってあったじゃないですか。あの感じの番組ができるのであれば。ほぼほぼ僕のやりたいことはああいった形で満足しちゃうんだろうなと思います。

 ずっと細く長くやってたらいいなと思っていて。別にゴールデンの冠番組がほしいっていう気持ちはさらさらなくて、深夜番組で10年続いたなっていうのがほしいです。