■『オド×ハラ』だけじゃない多数の低視聴率バラエティ番組

 前出の芸能プロ関係者が続ける。

「終了することになった『オド×ハラ』の最近の企画『芸能人自宅横断ウルトラクイズ』は、フジテレビサイドが主導した企画だったといいます。“視聴者は有名人の豪邸見たいよね、数字が取れるはず”といった安直と言われても仕方がない発想からの企画スタートだったとも言われていますね」

 オードリーは、前述したように2月18日に開催された「オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム」で5万3000人を動員。全国の映画館など201会場で行なわれたライブビューイングにも5万2000人を動員し、オンライン生配信で5万5000人が鑑賞と、計16万人を同時に魅了した。佐久間氏が手掛ける彼らの冠番組『あちこちオードリー』(テレビ東京)の話題性も高い。

 昼の帯番組『ぽかぽか』(フジテレビ系)のMCに抜擢され、4月17日からは新番組『世界頂グルメ』(日本テレビ系)がスタートしたハライチ。澤部がMCを務める『世の中なんでもHOWマッチ いくらかわかる金?』(TBS系)も4月27日にスタートしたばかりだ。

 佐久間氏はコアな人気を誇る『ゴッドタン』(テレビ東京系)などを手掛け、YouTubeチャンネル『佐久間宣行のNOBROCK TV』はチャンネル登録者数204万人。100万再生を超える動画を続々と世に放っている。

 千鳥とタッグを組んだNetflixオリジナルの『トークサバイバー!〜トークが面白いと生き残れるドラマ〜』は2022年3月にシーズン1が配信されて国内ラインキング1位に。2023年10月にはシーズン2が配信され、シーズン3の制作も発表されている。さらに、さらば青春の光がメイン出演し、佐久間氏が企画総合プロデュースを手掛けたDMM TVで配信中の『インシデンツ』と『インシデンツ2』も好評だ。

※画像は佐久間宣行氏の公式X『@nobrock』より

「『オド×ハラ』が振るわなかったのは、エンタメ界で燦然と輝く彼らを上手く使えなかったフジテレビの問題だったのではないか、と多くの芸能関係者は見ていますよ。

 フジのバラエティ番組は『新しいカギ』、『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』、『千鳥のクセスゴ!』、『千鳥の鬼レンチャン』以外は視聴率が取れていません。『オド×ハラ』以外でも、コア視聴率は1%台に沈む番組は多数あり、視聴者はゴールデン、プライム帯でフジテレビにチャンネルを合わせない感じになってしまっていますよね」(前同)

 とんねるず石橋貴明(62)は6月22日の『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』(フジテレビ系)の放送に先駆け、「朝日新聞と日刊スポーツを取ってるんですけど、『1週間の視聴率ベスト20』にこの何か月、フジテレビの番組が入ってない。旧フジテレビッ子としたら何をやっているんだ、フジテレビは……!」とコメントしていた。

「石橋さんが指摘していた通り、今のフジのバラエティ番組には勢いと元気がまったくありません。『ダウンタウンのごっつええ感じ』、『とんねるずのみなさんのおかげでした』、『めちゃ×2イケてるッ!』など、かつて隆盛を誇ったフジのバラエティですが、今や見る影もありません。

 今回の『オド×ハラ』のわずか1年での終了に、オードリー、ハライチ、佐久間さんはフジの犠牲者、といった声も業界内では上がっていますが、やはり往時から考えたら格段にレベルが落ちてしまったフジバラエティのパワーダウンが大きく影響していそうですね……」(同)

 後番組には別のバラエティ番組が検討されているというが、たった1年で終了することになった『オドオド×ハラハラ』のようにならなければいいが……。