■『海のはじまり』ヒットのカギは第1話
「注目すべきはキャスティングです。有村、古川、池松壮亮(33)と実力派を揃えていますが、なにより注目なのは大竹しのぶ(66)で、大竹が演じるのは亡き水季(古川)の母親で、海を育ててきたという重要な役どころです。
22年10月期の月9『PICU 小児集中治療室』(同局系)の吉沢亮(30)の母親役で見せた、鳥肌の立ちそうな圧巻の演技は記憶に新しく、本作でも要になるはずです。しかも、初回から登場するとあり、スタートダッシュを狙うには盤石です」(ドラマライター/ヤマカワ)
ほかの夏ドラより早いスタートで、初回から視聴者をつかめば、その後にはずみがつくか――。
「大ヒットした『silent』も、初回の佐倉想(目黒)の青羽紬(川口春奈/29)に向けた《うるさい》というひと言で、一気に注目されました。スタッフが同じこともあり、『海のはじまり』も初回から大きなヤマ場を作ってくるはずで、そこに大竹が絡んでくれば、強烈なシーンが展開されるでしょう」(前同)
高校時代、想と紬は付き合っていて、初回冒頭、雪が降る中で紬が「雪降ると静かだよね」と語りかけると、想が「青羽の声うるさい」と応じ、2人で笑い合う回想シーンが。その後、想は病気で聴覚をほぼ失い、一方的に紬に別れを告げたのだが、8年後に偶然再会。何も知らずに語りかける紬に、想は手話で「うるさい」と返し……という展開が多くの視聴者の心を揺さぶった。
初回のあのシーンが、後の『silent』ブームを作ったと言ってもいい。『海のはじまり』も初回から重要人物が顔を揃え、注目するべき回になりそうだ。はたして月9ブランド復活となるか、注目したい。