■夏にオススメ! 豪快“ロックアイスドリンク”レシピ3選

 加えて前出の清水さんは、「ソフトドリンク」はエンタメ性を持たせやすく、SNSとの親和性が高いのでは、と語る。

「ソフトドリンクはアルコールと違って飲む人を選ばないこともあって、老若男女、世代を問わず身近な娯楽になりやすいんですよね。たとえば昔は瓶の王冠の裏がクジになっていて、“アタリ”や“ハズレ”を楽しめるようになっている商品があったり、1990年代に『GON!』(ミリオン出版)という雑誌で連載していた読者参加型企画“日本一まずいジュースを捜せ!”も人気シリーズでした。

 単純に喉の乾きを潤すという目的だけでなく、“面白そう”“楽しそう”という娯楽要素が加わり、飲む人の好奇心を刺激するジャンルがソフトドリンクなんです。自宅でも“合わせ技的”に楽しみを加える人も増えているなか、ロックアイスは同じものが全国で手に入る、共有しやすい体験なのではないでしょうか」(清水さん)

 しかし、氷を買ってまで自宅でソフトドリンク作りを行なうと聞くと、なんだか贅沢にも思える。この疑問に対して、清水さんは「そもそも氷は買うものだったんです。冷蔵庫が進化して自宅でも氷を作れるようになりましたが、売っている氷は味が全然違う」と話す。

 そこで弊サイトは、自身もカップ入りのロックアイスをさまざま活用するという清水さんにオススメの飲み方3選を教えてもらった。

【ドクターペッパー&バニラアイス】

「アイスを加えることで、ドクターペッパーの独特の風味がまろやかになって、おいしいです。アイスクリームをそのまま入れられるのは、やはり開口部が大きいロックアイスカップならではの楽しみですよね」

【贅沢フルーツティー】

「ロックアイスに冷凍フルーツとアイスティーで、ゴージャスなティータイムを! パインやベリー、みかんなど、冷凍フルーツを適当に入れたら、紅茶を注ぐだけ。フルーツは数種類あると贅沢感が増しますね。残ったフルーツも食べられて、ビタミンやミネラル、糖分も補給できます。ロックアイスの公式アカウントでも同じ飲み方を推奨していますね」

【クレイジーレモンコーラ】

「コンビニで売っている冷凍カットレモンをロックアイスの容器に入るだけ入れて、コーラを注ぎます。コーラはカロリーゼロや無糖タイプではなく、砂糖入りのものがおいしい。ジンジャーエールバージョンで、『クレイジージンジャーレモン』も美味しいですよ。こちらもゼロや無糖でないものがオススメです。コーラやジンジャーエールにレモン、最高です!」

 ドリンクに氷を入れるのではなく、氷のカップにいろいろなものを入れてドリンクを楽しむという選択肢。アレンジを工夫しながら、これから来る本格的な夏を乗り切りたい。

清水りょうこ
1964年東京生まれ。1980年代から「清涼飲料水評論家」として飲料関係の記事やコラムを執筆。テレビやラジオなどにも登場。著書に『懐かしの地サイダー』(有峰書店新社)、『日本懐かしジュース大全』(辰巳出版)がある。