二宮和也(41)主演の日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』(TBS系/毎週よる9時)が、7月7日に放送スタートする。前作もヒットはしたが、この2作目は同枠で23年7月期に放送された『VIVANT』レベルのヒットが見込めるかもしれない。

 同ドラマは、小説家・海堂尊氏の「ブレイズメス1990」「スリジエセンター1991」(講談社)が原作のメディカルエンターテインメント。18年4月期に放送された『ブラックペアン』の続編で、二宮が演じるのは、前シリーズの主人公・渡海征司郎と瓜二つの出で立ちの、人と金をもてあそぶ悪魔と呼ばれる世界的天才外科医外科医・天城雪彦だ。

 ヒットを予感させる追い風は2つある。まずは同枠で前期に放送された『アンチヒーロー』のヒットだ。全話平均視聴率が10.8%(すべてビデオリサーチ調べ/関東地区)と、民放地上波の春ドラマで圧勝し、『VIVANT』以降でも同枠の最高値だった。いつもなら日曜劇場は遅めのスタートだがオリンピックがあるためか『ブラックペアン2』の開始は早めで、『アンチヒーロー』から間があかないため、その勢いに乗れそうだ。

 また、内容は前シリーズと同じく、主人公である外科医の天才的技術の手術を軸に、病院内での権力争いが描かれていく。医療ミステリ、権力争いと聞くと、前期放送の巨大病院を舞台にした赤楚衛二(30)主演のサスペンスドラマ『Re:リベンジ』(フジテレビ系)を思い出す人も多いだろう。

 ただ、『Re:リベンジ』は、復讐劇を演じるはずの主人公が、クズ発言連発の迷走キャラになってしまうなど、残念なところが多かった。このドラマを見てガッカリしていた医療ドラマファンが、『ブラックペアン』ならと飛びついてくる可能性は高い。なにしろ安定の日曜劇場、さらにシリーズ物という安心感がある。この2つの追い風が吹いているのだ。