■「誤審ピック」という造語も言われ……

 パリ五輪では、村尾選手の決勝戦に限らず不自然なジャッジが相次いでいることから、ネット上では「誤審ピック」というワードが浮上。

《今回のオリンピック、誤審とか疑惑の判定多いよねこれじゃオリンピックじゃなくて誤審ピックだわ》
《誤審じゃないと思う悪意を持ってやってるんだと思う》
《また誤審。この日のために全てを捧げてきた選手の努力を何だと思ってんだよ。バカにしてる》

 といった辛辣な意見も多く寄せられる展開になっている。

「柔道での”疑惑の判定”は7月27日、男子60キロ級の永山竜樹選手(28)がスペインのフランシスコ・ガリゴス選手(29)との試合でもありましたよね。

 永山選手は審判の“待て”がかかった後も絞め続けられて失神。それで一本負けとなりましたが、ガリゴス選手が“待て”の後も絞め続けたことに、審判はいっさい反応しなかった。“審判が止めた後も締め続ける”という非常に危険な行為だったこともあって、大荒れとなりました。

 30日に永山選手はガリゴス選手が直接謝罪に来たことをXで報告しましたが、“本当に謝罪するべきは審判だろう”という声は絶えません」(前出のワイドショー関係者)

※画像は永山竜樹の公式X『(@Ryuju_60』より

 7月31日、なでしこジャパンがナイジェリアと対戦した際にPKを獲得しかけるも、ビデオアシスタントレフェリー(VAR)が介入し、主審判断で取り消しとなったこともあった。体当たりのようなラフプレーに対するPK判定が取り消しになったことに、“明らかに反則”と指摘する声が続出している。

 30日の男子バスケットボールの日本対フランス戦は、特に騒動となっている。日本が4点をリードして迎えた試合終了の数秒前、フランス選手の3ポイントシュート阻止のためブロックに入った河村勇輝選手(23)のプレーがファウルと認定。決まった3ポイントに加えてペナルティのフリースローも決まり、フランスが奇跡的に同点に追いつき、延長で日本は振り切られて負けたのだが、ファウルではなかった、と指摘する声が国内問わず続出。

 Xでは《世紀の大誤審》がトレンド入りしたり、アメリカのスポーツ専門誌『スポーツイラストレイテッド』が《ホームチームに有利な審判による疑わしい判定》と断じるなど、世界でも言及される事態となっているのだ。

「“疑惑の判定”は日本選手だけはありません。柔道女子48キロ級・準決勝(27日)ではスペインのバブルファス選手(18)、テニスの女子シングルス3回戦(30日)ではアメリカのコリ・ガウフ選手(30)なども“疑惑の判定”で敗北し、審判に強く抗議しています。日本国内だけでなく、現在、パリ五輪全体で、審判のクオリティが問題視される事態となってしまっています。

 ただ、日本の伝統競技である柔道を筆頭に、多くの競技で日本人が不利に思えるような判定が相次いでいる感じなので、SNS、ネットでは不満の声が充満していると。

 もちろん審判は真剣にやっているでしょうし、勝負事なので敗者が不満に思うこともある。“疑惑の判定”の数々に対して、論理的な解説をするユーザーもいますが、今回のパリ五輪は“審判の判定”が今後も注目を集めることになりそうですね……」(前同)

 8月11日の閉会式まで、まだまだ多くの競技があるパリ五輪。これ以上、「疑惑の判定」ばかりがクローズアップされることにならなければいいが……。