■『西園寺さんは家事をしない』スタッフもルカ推し
視聴者の指摘にもある通り、第5話は冒頭から終盤まで、娘のルカ(倉田)のプロモ映像かと思うほどの「ルカ回」だった。これも視聴率を押し上げた要因のようだ。
「最近は芸達者な子役が多く、今期では『海のはじまり』で主人公の娘・海を演じている、泉谷星奈(いずたに・らな/7)の大人のような言葉づかいには舌を巻くほど。一方、ルカを演じている倉田瑛茉(えま)はあくまで自然で子どもらしく、セリフまわしやふるまいも解像度がとにかく高いんです。
そんな、自由で大人を翻弄するルカのかわいさに、多くの視聴者、特に子を持つ母親が、西園寺さん(松本)とともに“ルカ沼”にハマっているようです。テレビはパリ五輪のメダルラッシュに盛り上がっていますが、ルカにはそれに負けないパワーがあります」(ドラマライター/ヤマカワ)
ルカ役のキャスティングがうまくハマったといえるが、実は、この流れは制作陣が狙っていたもののようだ。
「原作では、西園寺さんの楠見(松村)に対する恋心が、けっこう強めに描かれていたのですが、ドラマでは、それを抑えてルカを軸にストーリーを作っているんです。放送開始当初から、子役の倉田瑛茉が松本や松村とたわむれる動画を、公式SNSで頻繁に投稿していましたし、スタッフは明らかに“ルカちゃん推し”だったようです」(前同)
次回は、西園寺、楠見、横井(津田)のトライアングルが発生し、3人それぞれの想いが“偽家族”を新たな形態へ導いていくようだ。西園寺さんと楠見とルカは、これからどんな家族になっていくのか、今後の展開に注目だ。