■「型破りなパフォーマンスはお父さん譲りかもね」

 自民党に対する有権者からの政治不信を払拭するための総裁候補を選ぶ選挙。この選挙で前出の鈴木氏は誰を有力候補と捉えているのか。

「現政権とは異なる反主流派のメンバーが総裁候補には近いでしょうね。菅義偉前首相(75)と距離が近いとされる石破茂元防衛相(67)や河野太郎デジタル担当相(61)、そして小泉元環境相は有力候補です。対抗馬となりうるのは上川陽子外相(71)では。初の女性総裁誕生となれば、党のイメージは大きく刷新される。若手の登用と同じくらいインパクトがあります」(鈴木氏)

 前出のデーブ氏は若手議員の登用を望むそうだ。

「小林さんは在アメリカ合衆国日本国大使館で書記官を経験。英語も堪能ですし、外交の場での活躍も期待できる。小泉さんも悪くないんじゃないですか。

 昨年9月には福島の海でサーフィンをして“福島の海の安全”をアピール。型破りなパフォーマンスはお父さん譲りかもね。とてもフレンドリーだし、党内のイメージは明るくなりそう」

 前出の政治部記者は言う。

「賛否の声がある与党内の世代交代論ですが、小泉進次郎氏は出馬に大マジです。バックアップも確約している模様で、出るのは間違いないでしょう。日本中の誰もが知る小泉氏が40代前半で自民党総裁、つまり新総理になれば、国民が関心を失っている政治にも新たな風が吹くことになる。

 ただ、小泉氏は、2019年8月に滝川クリステルさん(46)と結婚して以降、見え方的にタレント化してきているという指摘の声もあり、現状で国のトップを任せられる存在なのかというと……そうした疑問の声は間違いなく出てくるでしょうね」

 会見では「新総裁が選ばれればノーサイド。政策力、実行力に基づいた真のドリームチームを作ってもらいたい」と述べた岸田首相。新総裁、事実上の次の首相になる政治家は、有権者の政治不信を払拭できるだろうか――。

デーブ・スペクター
コメンテーター・プロデューサー・放送作家。米国ABC放送のプロデューサーとして来日し、フジテレビ系バラエティ『笑っていいとも!』にゲスト出演したことをきっかけに日本デビュー。以降、コメンテーターや番組プロデューサーとして、『サンデー・ジャポン』(TBS)などで活躍中。

鈴木哲夫
1958年生まれ、福岡県出身。早稲田大学法学部卒業。
テレビ西日本報道記者から、フジテレビ報道政治部に出向し、東京MXテレビに移籍。東京ニュースセンター長を務める。その後、朝日ニュースターへ再移籍し、報道部長に就任。BS11に再度移籍後は、執行役員報道局長を歴任する。2013年に退社し、フリージャーナリストとして活躍している。