■保護猫の里親になるために最も重要な条件
保護猫の譲渡に飼い主の属性を加味する保護猫施設がある背景には、犬と猫の違いも関係しているそうだ。
「犬は飼い主への忠誠を誓い、その近くにいることを1番の幸せと感じます。盲導犬の様に飼い主とともに雑踏へと足を踏み入れるのも恐れません。一方で猫はそうではありません。自分が知らない環境や人に対して強くストレスを感じます。
たとえば小さな子どもがいる家庭で、過度に接触行為が繰り返されるのも猫にとっては1つのストレスです。そのため、完全室内飼育ができて落ち着いた飼育環境を準備できる家庭でないと猫の飼育は任せられません」(前出のNPO法人キャットガーディアンの担当者)
8月末には『24時間テレビ』(日本テレビ系)でチャリティーマラソンのランナーを務めるなど多忙を極めるやす子。毎日自宅へ帰り、猫のお世話ができるのかと不安にもなる。そんなやす子のような人は、多忙なビジネスパーソンへと向けたペットの飼育サービスを活用するのも1つの手段なのだそうだ。
「ペットシッターと呼ばれるサービスです。猫にとって住むことになる家は自分のテリトリーになります。毎回エサを与える人が違うとなれば、それも猫にとっては1つのストレスです。しかし、多忙を極める芸能人の方の中には毎日、自宅へと帰ることが難しいという人もいるでしょう。そのため、自宅まで来てエサやりやトイレ交換などを担当してくれるペットシッターを頼む人は、芸能人の方に珍しくありません」(前同)
猫を飼育するのに十分な環境を準備できることが保護猫の里親になるための1つの条件と言えるだろう。しかし、保護猫の里親となるためには、それ以上に重要な要件があるそうだ。
「東京キャットガーディアンでは猫の飼育を担当してきた人間が、里親となる方への面談を行ないます。好きだけでは続かないのがペットの飼育です。そのため、“この人になら預けられる”という方に保護猫は任せたい。猫の一生がかかっているわけですから」(同)
2匹の保護猫を預かったやす子。仕事も超多忙で、売れっ子ゆえにあらぬトラブルにも巻き込まれたりもするが、猫と共にプライベートは穏やかにすごしてもらいたい。