8月31日から9月1日にかけて放送される日本テレビ夏の恒例の『24時間テレビ』。47回目の放送を迎えるこの番組が今回、重大な危機に瀕している。
「非常に強い勢力へと発達している台風10号の進路予想図を見る限り、台風は放送日に関東地方を直撃しそうな情勢なんです。1年に1回しか放送しない番組に、まさか台風が直撃するとはと、局内には重たい空気が漂っています」(日テレ関係者)
しかし台風が日本列島に上陸したからといって、必ずしも生放送が中断、緊急特番が放送されるわけでもない。にもかかわらず、『24時間テレビ』を放送する日テレ内が暗い雰囲気に包まれるのには理由があるそうだ。
「放送法第108条の存在です。大規模な災害が発生したり、その恐れがある場合は被害を予防し、被害を軽減するための放送をする必要がテレビ局にはあると定められているのです。今回の台風は“非常に強い勢力”と報じられているだけに、局としても台風が日本列島を直撃するとなれば、緊急での災害報道が避けられないでしょう」(前同)
大規模な災害が起きた際に、テレビ局はどの様な基準で災害特番を放送するのか。弊サイトは『報道ステーション』などの番組を担当した元テレビ朝日プロデューサーの鎮目博道氏に話を聞いた。
「台風が『24時間テレビ』に与える影響は台風の規模によって大きく変わります。台風の規模が小さい場合は、生放送番組である『24時間テレビ』内で度々、報道フロアから台風情報を放送するといった形で済むでしょう」(鎮目氏)
さらにもうひと段階台風の規模が大きくなり、自治体から避難警報などが発令されると、番組画面に登場するのはL字型の台風進路情報だ。このテロップが画面に登場すると、台風が『24時間テレビ』へと与える影響は徐々に大きくなり始めると鎮目氏は話す。
「L字型のテロップをCM放送のタイミングで表示すると、クライアントがテレビ局へと支払う広告料を割り引いたりするケースもあります。また、L字型のテロップを番組内で表示するということは視聴者に“不要な外出は避けてください”と、テレビ局が呼びかけている状況です。
こう呼びかける以上、全国にある『24時間テレビ』の募金会場へと視聴者に出向いてもらうのはおろか、やす子さん(25)が走るチャリティーマラソンコーナーも中止の判断が出るのではないでしょうか」(前同)