■「受け入れられていると思った」女性記者の主張

 捜査を担当した警視庁は度重なるメッセージの送信を悪質と判断。花沢記者を逮捕するところとなったのだ。このニュースを聞き「新聞記者が何をしているのか」と、嘆息するのは元読売新聞社会部記者で『ひるおび!』(TBS系)などの情報番組でもコメンテーターを務めるジャーナリストの大谷昭宏氏だ。

「新聞記者をやっていたなら、ストーカー行為がどういうものであるかは取材を通じて知っているはずなんです。ストーカー被害者の9割は女性で、多くの人は心に深い傷を負っている。それを見聞きしているはずなのに、自分が悪質な行為に手を染めるとは……。もちろん、仕事による激務やストレスがあったのかもしれませんが、30代といえば分別がつく年齢。燃え上がってしまったなんて言い訳は通用しませんよ」(大谷氏)

 そう語った上で、大谷氏はメディア業界の働き方にも問題があると、指摘する。

「記者クラブに在籍する他社の記者はライバルでもありますが、同志でもあります。当局が理不尽に取材拒否をしてきた場合は、一致団結して立ち上がらないといけない。しかし、だからと言って親しくしすぎてもあらぬ誤解を招きます。他業界ではあり得ないほど、ライバル企業の人間と物理的に近い距離で働くわけですから、お互いに一線を引く必要があるのです」(前同)

 警察の取り調べに対して「受け入れられていると思ったので納得できない」と話しているという花沢記者。まさに、燃え上がってしまったということか……。