■第1話で離脱した視聴者が多かった

 前出の制作会社関係者は言う。

「『新宿野戦病院』は、視聴者からの評判は決して悪くない作品です。小池さんは、第6話で『ヤッターマン』のドロンジョ様のような姿になったり、彼女の攻めまくりの七変化も好評だった。そして何より“クドカン脚本”には強いブランド力があるし、宮藤さんの新作ということで期待の声は多かったですよね」

 宮藤氏は以前から大人気脚本家だが、今年は『ふてほど』が、『ギャラクシー賞』など複数の賞を受賞したこともあり、話題性も抜群だった。

 また、宮藤氏がフジテレビの連ドラで脚本を担当するのは、2001年の『ロケット・ボーイ』以来23年ぶりであることも注目されていたが、

「『新宿野戦病院』には“面白い”という声もとても多いのですが、リアルタイムの数字は良くないですね。現在、テレビ界が最重要視している13~49歳のコア視聴率もパッとしないまま、最終回を迎えてしまいました。

『ふてほど』は最終回のコア視聴率が3.8%(関東地区/ビデオリサーチ調べ)で、1月クールのトップ視聴率作品となっていました。『新宿野戦病院』も第1話は2.9%と好発進で、その後の伸びを期待されていたのですが……」(前同)

『新宿野戦病院』のコア視聴率は、第1話以降失速。どんどん数字を落とし、第10話(9月4日)は1.5%にまでなってしまっている。

「『新宿野戦病院』の視聴者からすれば、“クドカンなのに”“面白いのに”と首をかしげる低い数字ですよね。

 リアルタイムの視聴率が上がらなかった理由として1つ考えられるのは、フジテレビの配信サービス『FOD』が考えられます。ドラマが好きな人、熱心に追いたい人はリアルタイムではなく、見逃し配信サービス・TVerやFODで好きな時間に楽しむ人が多いですよね。そして、『新宿野戦病院』の場合、熱心なドラマファンはリアルタイムではなく、FODで最新話を追っているんですよね」(同)