■「ポツンと一軒家」狙いの強盗事件が続出……

『イッテQ!』はファミリー層を狙ったバラエティ。『せっかくグルメ!!』はグルメ好きや日曜夜にリラックスにしながらテレビを見たいという人のニーズに応え、『クセスゴ!』と『鬼レンチャン』はお笑い好きが見るバラエティ。そして大河ドラマには固定客がついている。

「アカデミックさも感じさせる『ドローンで見にいく謎の島』は他局のバラエティ番組、大河ドラマと棲み分けでき、新規の視聴者獲得を狙えるニッチな番組と言えそうです。やはり、制作するABC、テレ朝サイドは『ポツンと一軒家』を終わらせて、『ドローンで見にいく謎の島』をレギュラー化するつもりなのではないかと思われます。なぜなら、視聴率どうこう以上に、『ポツンと一軒家』は大きな“問題”を抱えていますからね……。

“『ポツンと一軒家』が終わるのでは”と業界内から声が出るのは、今年、山間部の一軒家で強盗が相次いだことが最大の要因ですね」(前出の制作会社関係者)

 今年の4月下旬から5月にかけて栃木、長野、群馬、福島の各県で強盗事件が相次いで発生。いずれの現場も山間の住宅ばかりで、被害者の多くが高齢者。複数の男が押し入り住人を縛るなどして現金を奪って逃走するなど、その手口も似たものだった。

 一連の事態を受けて元放送作家で現在はYouTuberとして活動する長谷川良品氏は5月14日にXを更新し、次のように警鐘を鳴らしていた。

Nスタで報じている山間の「ポツンと一軒家」を狙った連続強盗。テレ朝の同番組で紹介された民家が狙われたわけではないがフジもこのヘッドラインで報じている。以前、動画でも指摘した通り、この時代に自宅はもちろん生活スタイルまでテレビで公開することにはリスクが伴う。見方を変えるとホラーだ》

※画像は『ポツンと一軒家』の公式X『@potsun_abctv』より

「番組で住まいや家族構成、ライフスタイルを全国に公開するというのは昨今のご時勢においてはあまりにもリスクが大きい。こういった犯罪がさらに増えていけば『ポツンと一軒家』への批判はますます高まっていくはずです。視聴率云々というよりも、テレビ局として犯罪につながるような事態だけは絶対に避けないといけないわけです。

 ただ、今も『ポツンと一軒家』を喜んで見てくれているシニア層は少なくない。トップタレントでもある所さんの番組でもありますし、いきなり打ち切るのは難しい。

 そこで“所さん残し”で新たに『ドローンで見にいく謎の島』をレギュラー化することを検討しているのではないかと。初回特番ながらも放送時間は1時間。にもかかわらず、ゲストは劇団ひとりさんに生田さんと豪華なところからもレギュラー化を意識していることがうかがえます。特番を何度か放送し、数字と評判が良ければ来春にもレギュラー化――というのは十分に考えられる話です」(前同)

 9月8日の『ドローンで見にいく謎の島』は視聴率は世帯9.2%、個人5.4%と高かった。日曜午後8時台はさらなる激戦区へとなっていきそうだ――。