各局で最終回を迎えつつある、2024年の夏ドラマ。旧ジャニーズ系のタレントが今期も多くの作品に出演し、活躍していたが――。

 ドラマ制作会社関係者は話す。

「以前は、旧ジャニーズタレントが出演するドラマは高視聴率を狙いやすかったのですが、若者のテレビ離れがどんどん進む現在では、彼らが出るだけでは数字は取れない。当然ながら脚本が最も重要で、それ次第で、同じ旧ジャニーズタレントのドラマでも“天国と地獄”とも言える差が開きます。現在、テレビ界では13歳から49歳までの個人視聴率であるコア視聴率が重視されますが、今夏のドラマも、それがよく分かる結果が出ています」

 今回は、9月1週(2日~8日)のコア視聴率を基準に、「旧ジャニーズが活躍した24年夏ドラマの視聴率ランキング」を、見逃し配信サービス・TVerのお気に入り登録者数(13日午後2時現在)とともにお届けする。

■第5位 中島健人(30)主演の『しょせん他人事ですから』(テレビ東京系/金曜夜8時~/13日終了) コア視聴率0.5%(9月6日放送の第7話) TVerお気に入り登録者数40.6万人

『しょせん他人事ですから』は、原作・左藤真通氏、作画・富士屋カツヒト氏、監修・清水陽平氏による同名漫画(白泉社)が原作の作品。「しょせん他人事」がモットーの弁護士が、ネットやSNSでのトラブルを解決していく姿を描くリーガルドラマである。

「テレビ東京は主要民放キー局に比べて視聴率が取れない局という事情があるため、仕方ないところはありますよね。

 作品としては、ネットやSNSの身近なトラブルを分かりやすく解説しているため“勉強になる”という声もある。視聴者からの評判も悪くなかったのですが」(制作会社関係者)

■第4位 Hey!Say!JUMP・山田涼介(31)主演の『ビリオン×スクール』(フジテレビ系/夜9時~/13日終了) コア視聴率1.2%(9月6日放送の第10話) TVerお気に入り登録者数78.8万人

『ビリスク』は、山田演じるビリオネアの主人公が高校教師になり、底辺クラスの「ゼロ組」の生徒たちと成長していく物語。

「山田さんのコメディ演技と王道の学園ドラマが楽しい作品ですが、“素性を隠した教師が問題児クラスを受け持つ”という設定に仲間由紀恵さん(44)の名作ドラマ『ごくせん』(日本テレビ系)を思い出す声も多く、“ちょっと二番煎じ”という声もありましたね。

 ただ、本作の数字不振は出演者や作品のクオリティ以上に、放送時間の悪さが最大の原因ともっぱらです」(前同)

 フジの金9枠は、ムロツヨシ(48)主演の『うちの弁護士は手がかかる』(23年10月期)を第1弾に新設された枠だが、『金曜ロードショー』(日本テレビ系)の圧倒的な強さを前に慢性的な視聴率不振となっており、第4弾の『ビリスク』でドラマ枠は終了となる。

「『ビリスク』では、次回予告や提供画面で『金ロー』を露骨に意識したフレーズが毎回のように出る“自虐ネタ”もありましたね。大人気の山田さん主演でもジブリやディズニーの名作映画を次々と放ってくる『金ロー』には手も足も出ず完敗。本当にお手上げだったんだろな、という感じですよね」(同)

■第3位 櫻井翔(42)出演の『笑うマトリョーシカ』(TBS系/金曜夜10時~/6日終了) コア視聴率1.4%(9月6日放送の最終回) TVerお気に入り登録者数72万人

 水川あさみ(41)主演の『笑うマトリョーシカ』は、早見和真氏の同名小説が原作の、政治サスペンスドラマ。水川演じるジャーナリストが、櫻井演じる政治家・清家一郎や周辺の人物の隠された過去を暴くために動いていく物語である。

「山田さんの『ビリスク』と同じく、日テレの『金ロー』の裏番組ということで苦戦していた作品ですよね。

 また、複雑な人間関係が絡み合うストーリーのため、1話でも見落とした人や、途中から見始めた人には楽しめない作風であることも、視聴率不調に影響したところはありそうです」(同)