■来年以降も小栗旬、広瀬すず……大型作品目白押しの配信作品

 2023年12月に北村匠海(26)主演で配信された『幽☆遊☆白書』(全5話)は、漫画家・冨樫義博氏の同名漫画(集英社)を実写化したものだが、5年の期間と60億の予算で制作されている。

 北村演じる主人公に、町田啓太(34)演じるキャラ(コエンマ)が命令を下す部屋のシーンは、撮影の「ほぼ9割」が終了した1年後に、すべて撮り直すことになったというエピソードが公式に明かされている。

「全5話で、予算が60億円という話ですね。宣伝費を抜いても1話につき10億円超……そう考えると、主演の北村さんのギャラも、『今際の国のアリス』の山崎さん同様、最低でも1億円はあるのではないでしょうか。拘束時間も相当長く、驚くような大規模撮り直しもあったため、妥当なのかもしれませんが……」(前出の制作会社関係者)

 撮影のスケール感も俳優陣のギャラを聞いても、まさに配信全盛時代――2025年以降も、ネトフリを筆頭に多くの大型作品が控えている。

  Netflixでは小栗旬(41)が主演を務め、ヒロインを韓国のトップ女優ハン・ヒョジュ(37)が演じる、フランス映画『匿名レンアイ相談所』(2010)をリメイクしたロマンティックコメディ(タイトル未定)が、Amazonプライムビデオでは、監督・北野武×主演・ビートたけし(77)と銘打ったオリジナル映画『Broken Rage』などが、25年に配信予定である。

「若手ナンバーワン女優の広瀬すずさん(26)も来年、ネトフリの超大型作品の撮影が控えていると聞こえてきています。

 そしていまや、地上波ドラマでさえ少なくない数の人が、テレビではなくTVerなど見逃し配信で見る時代。もはや視聴者にとって、テレビドラマも配信ドラマも視聴方法に違いがなくなってきていますよね。

 そして、俳優やプロダクションサイドも、作品の質が良くてギャラも高額、地上波ドラマよりも大きな話題になる配信作品への出演を優先するようになっていると。地上波ドラマが没落し、配信ドラマが花形となっていく――もしかしたら、テクノロジーの進化に伴う、避けられない現実なのかもしれませんね」(前同)

 配信サイトで先行公開したドラマを、遅れて地上波が放送するという方式も普通になりつつある映像業界。果たして、ドラマの未来は――。