■新規カード会員の60%以上が若年層

 今回の羽田空港内における『センチュリオン・ラウンジ』の開設にあたって、アメリカン・エキスプレスがリリースした文章にも《日本の伝統、職人文化、芸術を取り入れたデザインなどを採用していく》と記されている。

「少々驚きなのは、日本への旅行需要はZ世代を中心に増加しており、そこにラウンジを開設することに大きな意義があるとアメリカン・エキスプレスが発表していることです。

 高額のプラチナカードの年会費を支払えるだけの若者をターゲットにラウンジ運営を行なうのかと、サービス業界では注目を集めました」(前出の経済誌記者)

『センチュリオン・ラウンジ』の運営を行なうアメリカン・エキスプレス社はどのように考えているのか。弊サイトは同社の広報担当者に話を聞いた。

 まず、Z世代を中心とした若者をラウンジ利用者のターゲットに据えた点を尋ねると、

「プラチナカードを含む新規カード会員の中で、Z世代を含む若年層の割合が世界的に増えており、60%以上。そういった方々の多くは旅行を積極的に楽しむ傾向にあります。カード会員の方々にラウンジサービスを楽しんでもらえるのではと期待しています」(アメリカン・エキスプレス広報担当者)

 一方で若者層が高価格な年会費を支払ってまでプラチナカードを所有する理由はどこにあるのだろうか。

「旅行やダイニングなど特別なシーンでのカード特典を充実させました。カードを持つことで得られる、体験価値と経済価値の双方で、若年層を含むお客様からポジティブなフィードバックをいただいています」(前同)

 現に、プラチナカード以上の会員であれば、対象となる高級ホテルのレイトチェックアウトや朝食の無料提供サービスも受けられる。

 対象のカード会員本人以外に2名の同伴者まで無料で利用できるという『センチュリオン・ラウンジ』。羽田空港に開設される施設には、サービスの目玉として日本の食文化を体験できる飲食物も提供されるとのこと。同ラウンジが大きな盛りを見せるか、注目が集まっている――。