9月30日、橋本環奈(25)が主演を務める連続テレビ小説おむすび』がスタートした。「平成」が重要なテーマの作品の初回に、いきなり平成を象徴する歌姫・浜崎あゆみ(45)の名前が登場したことで、話題沸騰となった。

『おむすび』は、橋本演じる平成元年生まれのヒロイン・米田結が高校時代に“ギャル文化”と出会い、やがて栄養士として人の心と未来を結んでいく“平成青春グラフィティ”作品。

【以下、『おむすび』第1話のネタバレを含みます】

 ドラマの舞台は2004年の福岡県。主人公・結(橋本)の高校生活初日から、物語は始まった。

 朝の教室で出欠をとる場面で、シソンヌ長谷川忍(46)演じる担任教師が結に向かって「君か、米田歩の妹って。“アユの妹”やろ」と話すと、前半を聞いていなかったクラスメイトが「アユって、まさか浜崎あゆみ!?」とざわつく――という、場面があったのだ。

 なお、結の姉・歩を演じるのは仲里依紗(34)。歩は高校を最短記録で停学したこともある“地元伝説のギャル”で、みりちゃむ(22)演じる真島瑠梨が総長の「博多ギャル連合(ハギャレン)」の初代総長、というキャラクターだ。

 突然の浜崎あゆみネタに、Xは沸騰。

《あゆ=浜崎あゆみというのが時代過ぎる》
《あゆの名前が出て来るこれ最終話とかあゆ出てくる伏線かな待ってます》
《浜崎あゆみさんも福岡市出身で平成の真ん中と言えばまさしく浜崎あゆみさん絶頂期。時代を感じるネタ》
《平成生まれで浜崎あゆみ聞かずに 青春過ごしたやつなんかおらんやろ》

 といった声が多く寄せられているのだ。

「『おむすび』の初回はデコったガラケーや、終盤に登場したハギャレンのギャル姿など、いかにも2000年代前半の空気を意識した描写が多かったです。いわゆる“あゆ世代”のアラフォー、アラフィフ層を狙っての、朝ドラ視聴層の若返りを意識しているところもありそうです。

 本作は“現代劇のオリジナル作品”ということで放送前から不安視する声が多いだけに、物語前半はメインテーマのギャルをしっかり描くこと、関連して“浜崎あゆみ”という、ギャル文化の象徴であり多くの視聴者がその時代感を共有できる存在が、カギを握るのではないでしょうか」(テレビ誌編集者)

 現代劇は、戦争やそこからの復興といったストーリーの大きなヤマ場が少ないため、どうしても盛り上がりに欠けがちな印象がある。また、『おむすび』のように実在のモデルがいない作品は、物語に芯がなく、漫然と進んでしまうこともある。

「9月27日に最終回を迎えたばかりの伊藤沙莉さん(30)主演の『虎に翼』(24年度前期)のように、実在の人物をモデルにした作品であれば、安心感がありますよね。

 そして、“実在人物のモデルがいない作品”のよろしくないケースと言えば、2年前に放送された『ちむどんどん』(22年度前期)ですよね……。とんでもない低評価となった作品で、朝ドラファンにもまだそのトラウマが残っているようです」(前同)