■YouTuberが審査に通りづらい3つの理由

 実際、「職業:YouTuber」は審査が通りづらいのか。また、審査では何を見られているのか。賃貸審査突破に強い『エース不動産』を運営する若井直也氏が、「YouTuberが賃貸審査に落ちることは珍しくない」とその実態を明かす。

「むしろ審査が通るのは10%ぐらいですね。落とされる理由は大きく3つあります。まず1点めは、『YouTuber』という存在自体が認知されていないこと。『YouTuber』と名乗る人たちがいるらしい、ということは知っていても、じゃあ具体的に何をしてどうやって儲けているのか、という実態が“よくわからない”。幽霊と同じで、“わからないものは怖い”という理由で、NGにされてしまうんです」(若井氏=以下同)

 そんな属人的な判断で審査の通る・通らないが決まっているのかと驚きたくなるが、若井氏は「結局、人が人を審査するので、“感情論”なんです」とあっさり答える。2点めは、収入面だ。その不安定さに加えて、「きちんと税務申告しているのかどうか」というポイントを重視するのだという。

「正直、ちゃんとした収入申告をしてない方も多いんですよ。すごく多くの登録者数があって、広告収入が潤沢そうな雰囲気を見えていても、収入証明を見せてもらうと、過小申告していたりするケースがよくあって、そういう場合は通らないです」

 3点めは“自営業”というライフスタイルである。

「日本人って、サラリーマンは信用するけど、自営業って“ダメ”扱いしがちなんですよね。海外だと支払い能力さえあればいいというケースも多いのですが、日本ではたとえ年収が何千万円あっても、芸能人の方を含め“自営業”というだけで信用度が低くなる。これはもうDNAレベルです」