■『セクシー田中さん』問題を思い出す声も

 日本テレビでは23年10月クールに小学館の漫画作品『セクシー田中さん』を実写ドラマ化したが、原作者が望まぬ原作改変の大騒動があり、今年1月に原作者・芦原妃名子さん(享年50)が急逝するという事態に。

 さらに、原作者軽視とも思える制作過程が明らかになり、日本テレビに批判が殺到。同局は原作のある作品の映像化を巡って制作過程について7月に指針を発表し、制作過程を見直すことになった。

 今回の『若草物語』は“オリジナル脚本を現場で監督が変える”という流れだったが、『セクシー田中さん』の“原作者軽視”に通じるところもあるため、

《このドラマ凄くセクシー田中さん騒動の当てつけに感じるんやがワイだけか? 面白くなるなら改編するべきって価値観のもと、忠実に作れと主張する側を悪者のように描写して、んで実際の騒動とは異なる図式にして脚本家を物凄く偉い存在として描写してるように見える》

《演出デビューさせてもらったのに作品と私情を混同してブチギレてくる主人公やばすぎて本当に向いてない、撮らせてくれたプロデューサーの面子丸潰ししてる》

《脚本家に相談も無しに。自分の思いだけで台詞かえとか社会人…人としてダメだろ。そんなだから原作者が自分を犠牲にして抗議するんだよ》

《ただのスタッフが自分の独断と偏見に基づいて勝手にセリフ変えたことは全力で土下座して謝るべきやろ社会人としてのマナーすらないやつに男女平等を語る資格はない論点をはぐらかすな》

 といった声が多数寄せられているのだ。

「日テレは『セクシー田中さん』の問題を非常に重く受け止めています。7月には漫画や小説の映像化の際、原作を尊重することなどを盛り込んだ『ドラマ制作における指針』も発表していますね。

 また、同局は9月30日に来年4月期に放送予定だったドラマを制作中止にしたことを明らかにしていますが、これは大手出版社から出ている作品が原作で、原作者・出版社サイドと調整がつかなくなり、中止に至ったと多く報じられています。逆に言えば原作サイドとしっかりと話し合ったからこそ早期に制作中止を決断できたとも取れる。

 それだけに、今回の『若草物語』でも今後、ドラマ制作サイドの都合が良いようなストーリー展開にはならないはず。

『若草物語』のメインテーマは “幸せに恋愛は必要か?”で、四姉妹の恋物語が中心ということですが、涼(堀田)を主役とした脚本を巡る物語も、多くの視聴者が納得できるような落としどころが描かれるのではないでしょうか。そうでなければ、またしても大荒れの展開になってしまいますよね」(前出のテレビ誌編集者)

 次回、第2話(13日放送)は、退社した涼が締め切り間近の脚本コンクールに挑む、という内容だが、コンクールの審査員を務めるのが黒崎(生瀬)だと予告されている。日テレの現実ともリンクしていると感じられる『若草物語』だが、第2話では何が描かれるのか――。